【CRITEO さんに訊いた】「コマースデータ + AI」が Criteo の強み!ポストCookie 時代にフルファネルでの活用が進む!

コラム
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Criteo と言えば「リターゲティング」というイメージが強いですが、実はそれ以外の広告配信が全世界で売上の40%以上を占めるほど伸びているそうです。

背景には、「コマースデータ + AI」という Criteo の強みを活かした新しいソリューションの存在がありました。

3rd Party Cookie が規制され、「リターゲティング」の精度を維持するのが課題となる「ポストCookie 時代」。その中で Criteo が新しく提供するソリューションについて、Criteo 社の鶏田さん・田中さんに伺いました。

お答えいただいた方:
鶏田 薫 様
CRITEO 株式会社 マーケティングソリューション 営業部門統括
2014年に入社し一度、退職するも2019年に復職。アプリのプロダクトセールスを経て、現在はマーケティングソリューションチームの営業部門を統括

田中 悠 様
CRITEO 株式会社 Agency Partner
2020年に Criteo 入社後、広告主の営業担当を経て、現在は代理店の営業担当
お話を伺った Criteo 社の田中さん(左)と鶏田さん(右)

ポストCookie 時代における Criteo のソリューション

「コマースメディアプラットフォーム」にリブランディング。リターゲティングからフルファネルへ

ーCriteo といえば、リターゲティングのイメージが強いですが、近年は新しいソリューションが増えている印象です。まずは、これまでの変遷を伺えますか?

鶏田 Criteo は2005年にパリで創業しました。日本支社の設立は2011年で、翌年にYahoo! JAPANと資本・業務提携を開始して、広告代理店を中心にリターゲティング広告でビジネスを拡大してきました。

鶏田 2018年ごろから、フルファネルのソリューションの提供を開始しています。たとえば、ミドルファネルのトラフィック獲得を目的としたソリューションなどです。新規獲得においても、類似ユーザーから見込み顧客にターゲティングする CCA(旧称) というプロダクトも、この頃に提供し始めています。

当時は 3rd Party Cookie の規制が始まったタイミングでした。広告主からはリターゲティング広告以外の Cookie に依存しないソリューションが求められており、それに応える形で新しいソリューションを展開しています。

こうした流れを受けて、2021年6月にリブランディングを行いました。ロゴを変えると同時に、「コマースメディアプラットフォーム」というプロダクトのメッセージを打ち出しています。これは従来の「リターゲティング」のイメージを払拭し、コマースマーケットにフルファネルのソリューションを提供するプラットフォームになりましょう、というリブランディングをした形になります。

豊富なコマースデータと AI が強み。Cookie のないユーザーもカバー

ーフルファネルのソリューションを提供する上での、Criteo の強みを教えてください!

田中 AI とコマースデータが Criteo の強みになっています。

AI については2018年に創設された「Criteo AI Lab」という研究・開発機関があり、3年間で2,000万ユーロを投資するなど、かなり力を入れています。

この AI の技術力に加え、長年、蓄積してきたコマースデータがあります。Eコマース売上高でいうと約140兆円規模あり、この規模のデータを持つ企業は無いんじゃないかと思います。

ー3rd Party Cookie の廃止が進む中、ターゲティングの部分ではどんな対策をとられていますか?

鶏田 まず、今までのリターゲティングをそのまま継続するのではなく、色々なものでカバーしていくことを考えています。プライバシーサンドボックスの対応は Google 社と一緒に開発に取り組んでいますし、ハッシュ化された E メールアドレスや Ramp ID に代表される共通 ID の利用など、各社が取り組んでいるようなものは、我々も取り組んでいます。

田中 あとはコンテクチュアルターゲティングですね。こちらは Prospectingなどのオーディエンスに既に内包されていて、Cookieが無いユーザーをカバーできる状態になっています。

リタゲだけじゃない!フルファネルで進む Criteo の活用

実はリターゲティング以外の配信が40%以上!

ー2018年頃にフルファネルのプロダクトを出されてから、Criteo の利用目的に変化はありましたか?

田中 国によってバラツキはありますが、日本でもリターゲティング以外の目的による配信が30~40%を占める代理店様もあります。例えば、アプリのインストール広告や認知目的の広告でご利用いただいています。最近では全ユーザーを対象にするブロード配信も可能になりました。

鶏田 アプリに関しては 2015年ごろにリターゲティングの広告からスタートし、2018年ごろからインストールの広告を提供しはじめました。現在、リターゲティング以外の割合は全世界で40%を超えており、年々、増えてきています。

田中 2018年の当時はリターゲティングとセットじゃないと他のプロダクトは配信できませんでした。しかし、今はアッパーファネル単体で出せるオーディエンスもあり、リターゲティング以外の目的で Criteo を使うケースが出てきています。

Lookalike の利用が伸びる!コンバージョンしたユーザーの類似拡張はパフォーマンスが出やすく

ーオーディエンスについても、代表的なものがあれば教えていただけますか?

田中 まず前提として、配信したいオーディエンス像があれば、大体どんな配信もできると考えていただいて全く問題ありません。先ほど申し上げた Prospecting(旧 CCA)という類似オーディエンスが有名ですが、それ以外では楽天DMP を使ったオーディエンスへの配信(RDAC)や Lookalike と言われる類似拡張などがあります。

特に Lookalike は今、一番伸びています。コンバージョンしたユーザーの類似拡張は新規ユーザー獲得でパフォーマンスが出やすく、使いやすいこともあり継続してご利用いただいています。

鶏田 楽天DMP のデータを使うと20代・女性のようなデモグラで正確にターゲティングができます。また、楽天経済圏だと、楽天市場、保険や旅行など幅広いデータを基に、かなり色々なセグメントが設定可能です。

他には、購買データを元にした配信(Commerce オーディエンス)もできます。たとえば、「パソコンに興味がある」「旅行カバンに興味がある」といったターゲティングが可能です。

逆に何でもできてしまうので、何ができるのかをわかりやすくしてお伝えするのが、我々の課題ですね。

自動車、金融など、増える新しい業界での活用

ープロダクト・オーディエンスの充実によって、新しい業界での利用も増えたのでしょうか?

鶏田 元々は、EC・不動産・人材・旅行といった、いわゆる多品目・商品点数が多い業界がほとんどでしたが、最近ではそれ以外の業界での利用も増えています。たとえば、自動車や飲料、消費財系、通信、金融系などですね。

「Criteo って、多品目じゃないと向いてないよね」と思われがちなのですが、最近は代理店の中でも新しい業界にテスト導入してみて、事例を横展開されているケースもあります。

フルファネルでの活用には、マーケティングの設計が大事

ー先ほどお話に出たブロード配信などは、単独で利用されることが多いのでしょうか?

田中 いえ、リターゲティングとセットで利用されることが多いです。ブロード配信で訪問されたユーザーさんを、リターゲティング配信で再度アプローチするイメージです。

ブロード配信に限らず類似拡張などリターゲティング以外で配信をする場合は、リターゲティングと組み合わせる構造が多いです。

鶏田 組み合わせて利用いただく場合は、全体で評価をしていただくと使いやすいと思います。アッパー・ミドルファネルは、リターゲティングのようなローワーファネルと比べて、単体でのキャンペーン成果を見て一喜一憂するよりも、全体で評価・設定することが企業として本質的な目標達成のために重要です。

リターゲティングだけだと、オーディエンスに限りがあるため、継続的に効果をあげるのが難しい。なので、オーディエンスのプランを作って、アッパー・ミドル・ローワーごとに KPIを設定して貢献を測るというのを、ひとつずつ丁寧にやっていく必要があると感じています。

Criteo はリテールメディアで小売り EC の収益化にも貢献

ー3rd Party Cookie に頼らないソリューションとしては、リテールメディアの話題をよく聞きます。リテールメディアは、人によって定義が異なるイメージなのですが、Criteo の考えるリテールメディアについて教えてください!

鶏田 まず一般的にリテールメディアと呼ばれるものは大きく2つあると考えています。1つ目は店舗型でデジタルサイネージのようなもの、2つ目はオンラインで、 EC サイトだと Amazon さんがよく話題にあがりますね。

Criteoのリテールメディアは ECサイト型になっていて、小売業さんの ECサイトの収益化がメインになっています。たとえば、家電メーカーの広告が家電量販店の EC サイトに表示され、クリックすると同じサイト内の該当する商品ページに遷移し、そのまま購入できるような流れになります。

欧米だともう7年も前からビジネス展開をしていて、ベストバイとかウォルマートといった大手小売に導入いただいています。日本だと、auPayマーケットさんに導入いただき、サンドラッグさんへこれから導入される予定で、ネットワークを作っているところです。

豊富なオーディエンスで課題を解決。リタゲもリタゲ以外も、Criteo に相談してほしい!

ー最後に Criteo について、伝えたいことはありますか?

鶏田 「リターゲティングだけじゃないよ」というのを改めてお伝えしたいです。これまでにお伝えしたように、色々なオーディエンスがあります。既に Criteo をご利用中で「リターゲティングしかやっていません」という方も、何か別の課題があったら Criteo の担当者に相談してみてほしいです。「こんなのがありますよ」というご提案ができる可能性があります。

田中 リターゲティングについても、パフォーマンス改善により一層注力しているので期待していただきたいです。AI とデータを掛け合わせた商品レコメンデーションの改善を日々、行っています。

鶏田 昔から Criteo を使っている人からすると柔軟性がないイメージをお持ちかも知れませんが、今はキャンペーン設計ひとつとっても色んな課題に答えやすくなっています。なので、リターゲティングでも先入観を捨てていただき「何か Criteo でできないかな?」というのを考えてみていただけると、ありがたいですね。

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