求人・転職サイトには数多くの求人情報がデータとして蓄積されていますが、これらの求人データを集客に活用できるのはご存知でしょうか?
本記事では、「求人データを活用したマーケティング」について紹介し、調査からわかった人気の媒体TOP5についても紹介します。
求人データを活用したマーケティング施策とは
求人検索エンジン
求人データを活用したマーケティングとして代表的なのが、Indeed、スタンバイ、求人ボックス等をはじめとした「求人検索エンジン」です。
求人検索エンジンとは、求人・転職サイト、派遣・紹介会社、企業の採用ウェブページなど、ウェブサイト上に掲載されているあらゆる求人情報を集約し、横断的に検索できるようにしたサービスです。ユーザーが希望の仕事条件を検索すると、検索キーワードに応じた求人情報が検索結果に表示され、自分にマッチした仕事を簡単に探すことが出来ます。
求人検索エンジンに求人を掲載するメリットをいくつかご紹介します。
- 集客ボリュームが大きい
Indeed等の求人検索サイトは、日々多くのユーザーが利用しています。また、各サービスはSEOに注力しており、検索からの流入も大きいと推測されます。多くのユーザーが集まる場に求人を掲載することで、集客効果が期待できます。
- 顕在層にアプローチできる
求人検索サイトで検索を行っているユーザーは、転職へのニーズがある程度顕在化していると言えます。そういったユーザーに対して求人情報をアピールできるので、応募につながりやすいという特徴があります。
- ミスマッチが起こりにくい
エリアや職務内容、待遇などが詳細に記載された求人情報をベースに集客を行うので、応募者と求人企業との間でのミスマッチが起こりにくい、という特徴があります。
ダイナミック広告
求人データを活用するマーケティングとして、Criteo、Google、Facebook等のダイナミック広告が挙げられます。
ダイナミック広告とは、ユーザーのサイト閲覧状況や興味関心にもとづいて、最適化された広告クリエイティブを配信する広告です。媒体の機械学習エンジンがユーザーの情報・動向を分析し、「応募に近い」と推測される人に対して広告を配信できるため、効率よく応募につなげることができます。
人材業界の媒体人気ランキング
dfplus.ioのユーザーを対象に調査した結果、利用率上位TOP5は以下のようになりました。
1位:Indeed 68.8%
2位:スタンバイ 58.3%
3位:求人ボックス 54.2%
4位:Google 35.4%
5位:Criteo:35.4%

それぞれの媒体について概要と強みについて紹介していきます。
Indeed
Indeedは、世界最大級の求人検索エンジンです。2004年にアメリカでスタートし、現在はリクルートホールディングスの傘下となっています。
利用形態としては、無料で掲載できる「オーガニック求人」と有料掲載の「スポンサー求人」の2つがあります。有料掲載を活用することで、求人が表示されやすくなり、入札単価の調整など柔軟な運用が可能になります。
強みとしては、利用者数が圧倒的に多いことが挙げられます。日本の月間サイト訪問者数は3580万人*2 とも言われています。また、TVCMの放映も継続的に行っており、知名度は非常に高いと言えます。
SEOに特化していることも強みの一つです。例えば、「法人営業 渋谷区」といったキーワードでGoogle検索を行うと、検索結果の上位にIndeedが表示され、クリックするとIndeed内の検索結果のページに遷移します。このように、Google検索から各求人への閲覧につながる導線が設計されているため、流入数の向上が期待できます。
スタンバイ
スタンバイは、人材系のサービスにノウハウを持つビズリーチが立ち上げた求人検索エンジンです。現在は、ヤフーやLINEを傘下に持つZホールディングスと、ビズリーチなどを運営するVisionalの合弁会社である株式会社スタンバイが運営しています。Indeedと同様、無料掲載と有料掲載があります。
1000万件以上*3 の求人を取り扱うスタンバイは、Yahoo! JAPANとの連携が強いことが特徴です。スタンバイに掲載された求人がYahoo!検索結果に表示されることがあり、Yahoo! JAPANユーザーへのリーチが期待できます。また、2020年に「Yahoo!しごと検索」とサービス統合するなど、連携を強めています。
求人ボックス
求人ボックスは、価格.comや食べログ等で知られる株式会社カカクコムが運営する求人検索サイトです。Indeed、スタンバイと同様、無料掲載と有料掲載があります。
求人ボックスの月間利用者数は500万人以上*4 と言われています。価格.comや食べログ等で培われたノウハウが生かされており、SEOに強いことが特徴です。
求人データを活用するメニューとして、「Google動的リマーケティング広告」「Google動的検索広告」「Googleしごと検索」があります。
Google動的リマーケティング広告(GDR)
Google動的リマーケティング広告(Google Dynamic Retargeting)は、Googleが提供するディスプレイ型のダイナミック広告です。サイトに一度訪れたユーザーをターゲティングし、コンバージョンを促すことができます。
強みとしては、配信面が広いことが挙げられます。GDRは、200万以上のウェブサイトで構成された「Googleディスプレイネットワーク」に配信でき、90%以上のインターネットユーザーにリーチできると言われています。
また、最低出稿金額やUU数の制限がないことも特徴です。。他のダイナミック広告では出稿金額や月間UUに下限ラインが定められていることもありますが、GDRにはないため、トライしやすい広告メニューといえます。
Google動的検索広告(DSA)
Google動的検索広告(Dynamic Search Ads)とは、Googleの検索連動型広告のひとつです。通常のリスティング広告と違い、キーワードではなく遷移させたいページのURLを指定することで、ページの内容と関連性の高いキーワードをGoogleが選定し、広告を配信することできます。また、広告タイトルは自動生成されます。
Google動的検索広告の強みとして、流入数の拡大が期待できることが挙げられます。通常のリスティング広告では網羅しきれなかったキーワードをカバーできる可能性があります。また、関連性の高いタイトルが自動生成されるため、クリックされやすい広告が配信できます。
運用負荷が低いことも強みの一つです。キーワード・タイトルの設定が不要となり、少ない工数で運用することができます。また、ページの内容を更新すると、広告内容も自動的に更新されるため、メンテナンスの工数も最小限に抑えられます。
Googleしごと検索
Googleしごと検索とは、ユーザーが求人に関するキーワードを検索した際、検索結果の上部に求人情報を表示できるサービスです。企業ロゴ、求人タイトル、企業名、エリアなどの情報が目立った形で表示されるため、求職者へのアピール効果が期待できます。
Criteo広告
Criteo広告は、フランスに本社を置くCRITEO社が提供するディスプレイ型のダイナミック広告です。Criteoには複数の広告メニューが用意されていますが、サイトを一度訪れた人に対して広告を配信する「リターゲティング広告」は獲得効率が高いことから、強い支持を集めています。
Criteo広告は、Yahoo! JAPANをはじめとした大手メディアや、アプリ、広告ネットワークと提携し、日本最大級の配信ネットワークを構築しています。多くの配信面をカバーできるため、Criteoだけで日本のオンラインユーザーの92.6%*5 にリーチできると言われています。
Criteoの強みは、高性能な機械学習エンジンです。「誰に」「何を」「どのように」配信するかを、ユーザーの行動履歴をもとに機械学習エンジンがリアルタイムに学習・分析し、最適な形で配信を行います。
豊富なクリエイティブパターンも特徴の一つです。多くのレイアウト・カラー・ボタンを組み合わせて、様々なクリエイティブの形式で配信を行うことができます。クリエイティブパターンの中から、最も効果が出ると予測されるものをAIが判断し、表示を行います。
また、Criteoはリターゲティング広告だけでなく、「Criteo Customer Acquisition」や「Web Consideration」といった、まだサイトに訪れたことがないユーザーに向けて配信できるメニューも提供しています。
さいごに
「求人データを活用したマーケティング」の特徴と、人気媒体ランキング、各媒体の概要・強みについて紹介してきました。
今回紹介した媒体の始め方や、人材業界における成功事例など、より詳細な情報をお求めの方は、以下のフォームよりお問い合わせください。
*1 「データフィード利用状況調査2021年上期」より
*2 「インディード、国内サイト利用数3850万人に 10月」より
*3 スタンバイ公式サイト より
*4 「求人ボックス – 月間利用者が500万人を突破!」より
*5 「Criteo広告サービス資料2021年11月版」より