結局のところ、データフィードとは何か?これを読めばだいたいわかる。

結局のところ、データフィードとは何か?これを読めばだいたいわかる。コラム
コラム

WEB マーケティング・広告業界の中では「データフィード」という言葉が当たり前のように使われていますが、「改めて聞かれると、データフィードってなんだっけ…?」と思う方も中にはいるのではないでしょうか。

そこで、今回の記事では、10 年以上にわたってデータフィードを取り扱う我々が、「データフィードとは何か?」という問いに対して改めて向き合い、わかりやすくお答えいたします!

データフィードとは何か?

WEB マーケティング・広告の業界において「データフィード」とは、「企業が保有する商品データを、広告媒体の規格に合わせて変換し、送信する仕組み」のことを指します。

データフィードの言葉としての定義を考えてみると、文字通り「データを供給(フィード)すること」になりますが、「(媒体の規格に合わせて変換した上で)データを供給する」と考えるとわかりやすいです。

ということはつまり、データフィードは「仕組み」のことを指す抽象的な言葉なのか、というと、そういうわけでもありません。ここが若干ややこしいのですが、変換した後のデータそのものを指して「データフィード」と呼ぶこともあります。

結局のところ、データフィードとは何か?これを読めばだいたいわかる。

こちらは、Google ショッピング広告の規格に合わせて作成したデータフィードのサンプルです。このデータを広告媒体に送信し、取り込むことによって、広告の配信が可能になります。

つまり、「データフィード」という言葉が使われるときには、以下の 2 パターンがあることになります。

  • 「データを変換+供給する仕組み」
  • 「変換後のデータそのもの」

また、「データフィード」を省略して「フィード」と言ったり、広告媒体によっては「商品フィード」「商品カタログ」と呼ぶこともありますが、基本的には同じ意味になります。

データフィードの使い道

では、データフィードが必要になる媒体には、どんなものがあるのでしょうか。

今回は「検索連動型広告」「求人検索エンジン」「ダイナミック ( 動的 ) 広告」「SNS」「アフィリエイト広告」「サイト改善」の 5 ジャンルに分けて紹介していきます。

検索連動型ショッピング広告

検索連動型ショッピング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに連動した商品の広告が表示される広告の形式を指します。

検索連動型ショッピング広告に分類されるものとしては、「Google ショッピング広告」「Microsoft ショッピング広告」「Yahoo! 検索連動型ショッピング広告」などが代表的です。

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( Google ショッピング広告)

求人検索エンジン

求人検索エンジンとは、求人情報に特化した検索エンジンのことを指します。求人検索エンジンの代表的なものとしては「Indeed」「求人ボックス」「スタンバイ」などが挙げられます。

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( Indeed )

ダイナミック ( 動的 ) 広告

ダイナミック広告とは、ディスプレイ広告の一種で、サイト閲覧履歴など、ユーザーの行動に応じて、自動的に最適な広告が掲載される広告のことを指します。

ダイナミック広告の代表的なものとしては「Criteo」「Google ディスプレイネットワーク( GDN )」「RTB House」などが挙げられます。

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(Criteo の表示サンプル)

SNS

データフィードを使うことで、SNS 上に広告を配信したり、コンテンツを掲載することも出来ます。たとえば、Instagram では、投稿に商品のリンクをタグ付けできる「Instagram ショッピング」の機能があります。

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( Instagram ショッピングの表示例)

また、Instagram・Facebook が保有する膨大なユーザーデータを活用して最適な広告を配信する「ダイナミック広告」のメニューでも、データフィードを用いて商品広告を配信することが可能です。

Instagram ( Facebook )以外にも、Pinterest や Twitter、TikTok、LINE などで同様の機能や広告メニューが存在します。

アフィリエイト広告

アフィリエイトとは、対象の広告から商品の購入が発生した場合に料金が発生する成果報酬型の広告手法を指します。データフィードを使ってアフィリエイト広告を実施することができます。

代表的な媒体としては、LINE ショッピング、Yahoo! JAPAN 商品情報掲載、リンクシェア、価格 .com などが挙げられます。

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( LINE ショッピングの商品掲載例)

EC サイト改善

ここまで、データフィードを用いた広告や集客施策について紹介してきましたが、広告以外のサービスでもデータフィードは利用されています。なかでも、EC サイトを改善し、CVR や回遊率を高めるサービスが各社から提供されています。

たとえば、awoo AI では、AI がデータフィードを読み込むことで、商品の情報を理解し、ハッシュタグを自動生成します。このハッシュタグをユーザーがクリックすることで回遊が生まれ、CVR が高まる仕組みです。

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(awoo AI サービス資料より)

awoo AI の他にも、サイトを改善できるサービスとしては「シルバーエッグ」「visumo」「STAFF START」などが挙げられます。

データフィードの役割

ここまで、データフィードが必要になる広告媒体について見てきましたが、では、広告の中でデータフィードはどんな役割を果たすのでしょうか。今回は、4 つの重要な役割について解説していきます。

商品の情報を媒体に伝える

広告におけるデータフィードの最大の役割は、「商品の情報を媒体に伝える」ことです。

例として、前半でもお見せした Google ショッピング広告のデータフィードを見てみましょう。

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Google ショッピング広告のデータフィードでは、以下のような項目があります。

  • ID [id]
  • 商品名 [title]
  • 商品説明 [description]
  • 商品リンク [link]
  • 商品画像リンク [image_link]
  • 状態 [condition]
  • 在庫状況 [availability]
  • 価格 [price]
  • ブランド [brand]
  • 色 [color]
  • サイズ [size]
  • 送料 [shipping]
  • 商品カテゴリ [product_type]

これらの情報が含まれたデータフィードを送信することで、広告を配信しようとしている商品がどんな商品なのかを、Google ショッピング広告側に伝えることが出来ます。

また、Indeed などの求人検索エンジンのデータフィードでは、以下のような項目が含まれています。

  • タイトル [title]
  • 掲載開始日 [date]
  • 説明文 [description]
  • 給与 [salary]
  • ID [referencenumber]
  • URL [url]
  • 会社名 [company]
  • 市区町村名 [city]
  • 県名 [state]

これらの情報が含まれたデータフィードを送信することで、掲載する求人がどんな求人なのか、求人検索エンジン側に伝えることができます。

広告クリエイティブの大半の要素を定義する

広告クリエイティブにおいても、データフィードは重要な役割を持っています。

データフィードを活用する広告では、データフィードの中に含まれるタイトルや画像などの情報をもとに、広告クリエイティブが自動生成されます。

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(データフィードから広告クリエイティブが自動生成されるイメージ)

広告クリエイティブの中の大半の要素はデータフィード内の情報によって定義されるため、クリエイティブの最適化を考える際にもデータフィードが重要になってきます。

たとえば、Google ショッピング広告で、商品タイトルを変更するためには、データフィード内の商品名 [title] の項目の内容を変更する必要があります。ほかにも、メインの商品画像とは別に商品画像を追加する際も、追加の商品画像リンク [additional_image_link] の項目に画像 URL を追加する必要があります。

このように、広告成果のためにデータフィードの内容や値をカスタマイズすることを「データフィード最適化( DFO : Data Feed Optimaization )」といいます。

柔軟な広告キャンペーン設計を可能にする

クリエイティブだけでなく、広告キャンペーンの設計においても、データフィードの項目が重要になる場面があります。

たとえば、Indeed の広告キャンペーン設計をする上で、category の項目を活用することで、柔軟にキャンペーンを切り出すことができます。

他にも、Google ショッピング広告では、商品グループごとに入札単価を設定することが可能ですが、その際も、データフィードのカスタムラベル [custom label] の項目の内容をもとに商品グループを作成することが出来ます。

広告配信の最適化を推進する

さらに、広告媒体の配信エンジンによる最適化を考える上でも、データフィードの内の情報の充実度が重要だと言われています。

Instagram/Facebook のダイナミック広告を例に考えてみましょう。Instagram/Facebook の広告では、年齢や性別など、登録されたユーザーのデータや、いいねやフォローなどのシグナルをもとに、配信する広告が最適化されています。

データフィードを使って商品の広告を配信する際、たとえば年齢層 [age_group] の項目の値が空白になっていると、その商品がどの年齢層に向けた商品なのか、といった情報が Instagram/Facebook 側に伝わりづらくなります。

逆に、項目に値をしっかり入れておくことで、空白の場合に比べて、Instagram/Facebook の配信エンジンが参照できる材料がひとつ増えることになり、最適化が進みやすくなると考えられます。

データフィードを作成・管理する方法

ここまでの内容から、媒体の規格に沿ったデータフィードを素早く用意し、内容をカスタマイズすることが重要であることがわかります。つまり、データフィードの管理が重要ということになりますが、その手段にはどのようなものがあるのでしょうか。

データフィードの管理方法には 5 つあります。

  • 手動でやる
  • カートシステムの機能を利用する
  • システム開発を行う
  • アウトソース(外注)する
  • ツールを使う

それぞれメリット・デメリットはありますが、データフィードをカスタマイズする自由度が高く、かつ、広告担当者の手元で作業が完結し、長期的・総合的に見て運用コストが低く抑えられるのが「ツールを使う」方法です。

こちらの記事でそれぞれの管理方法について詳しく解説していますので、気になる方はぜひご覧ください。

まとめ:データフィードは重要

今回の記事の内容をまとめると、以下のようになります!

  • データフィードとは、「データを変換+供給する仕組み」または「変換後のデータそのもの」を指す
  • データフィードの使い道は、「検索連動型広告」「求人検索エンジン」「ダイナミック ( 動的 ) 広告」「SNS」「アフィリエイト広告」「サイト改善」など多岐にわたる
  • 広告においてデータフィードは複数の重要な役割を担っている

もしデータフィードに関して何かお悩みがあれば、どんなことでも我々 dfplus.io チームまでご相談ください。長年データフィードを扱ってきた知見をもとに、解決のお手伝いができればと存じます!

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