Google ショッピング広告と P-MAX は商品グループごとに入札単価を調整することができます。最適な商品グループの作成に欠かせないのが「カスタムラベル(custom_label)」です。
本記事ではカスタムラベルの概要を解説し、具体的な活用事例をご紹介します。
Meta Advantage+ カタログ広告(旧:Facebook ダイナミック広告)におけるカスタムラベルの活用方法を知りたい方は、以下のブログをご覧ください。
商品グループによる入札単価の調整
Google ショッピング広告と P-MAX は、広告グループの下に「商品グループ」を作成して入札単価の調節ができます。
扱う商品のカテゴリが多岐に渡る場合や価格帯の幅が広い場合は、商品グループを作成することで運用を最適化できます。
商品グループの作成に利用できる項目は以下のとおりです。複数の項目を掛け合わせて商品グループを作成することも可能です。
- Google 商品カテゴリ(google_product_category)
- ブランド(brand)
- 商品 ID(id)
- 状態(condition)
- 商品カテゴリ(product_type)
- カスタムラベル0~4(custom_label_0~4)
このうちユーザーが自由に値を設定できる「カスタムラベル0~4」は、柔軟な入札単価の調整を可能にします。
※参考:商品グループでショッピング キャンペーンを管理する|Google 広告ヘルプ
カスタムラベルとは?
Google ショッピング広告と P-MAX では、商品グループごとに入札単価の設定や数値のモニタリング、レポート作成ができます。
カスタムラベルは、独自の値で商品を分類して商品グループを作成することを可能にします。たとえば、季節限定商品、在庫処分品、売れ筋商品、価格帯などです。
カスタムラベルの主な仕様は次のとおりです。
- カスタムラベル 0~4 の最大 5 つが使用できる
- 1 つのカスタムラベルに最大 1,000 個の固有値を設定することが可能
- 1 商品につき 1 つの値を設定する
- 設定した値はユーザーに表示されない
- すべてのカスタムラベルを使用する必要はない
以下はカスタムラベル_0~2 の 3 つに値を設定した一例です。
- custom_label_0 [カスタムラベル_0]
- 定義:季節限定
- 値の例:冬、春、夏、秋
- custom_label_1 [カスタムラベル_1]
- 定義:販売状況
- 値の例:人気商品、低人気商品
- custom_label_2 [カスタムラベル_2]
- 定義:価格帯
- 値の例:0~500、500~1,000、1,000~2,000、2,000+
※参考:カスタムラベル 0 [custom_label_0]~カスタムラベル 4 [custom_label_4]|Google Merchant Center ヘルプ
カスタムラベルの活用例
具体的なカスタムラベルを活用した例をご紹介します。
セール・クリアランス
セールやクリアランスで注力商品の入札を強化したい場合、それらの商品を判別するフラグをカスタムラベルに設定することで実現できます。たとえば、「注力商品」「通常商品」といった値を入れておきます。
カスタムラベルの値を「通常商品」に上書きすれば、注力商品の在庫が少なくなった時に、入札強化の対象から外す柔軟な運用も可能です。
価格帯
同じノートパソコンでも、50,000 円以下の初心者向けモデルと数十万円するプロ仕様のモデルでは、効果的な入札単価が異なります。異なる価格帯の商品を同じ入札単価で運用した場合、価格の高い商品を売りたくて入札単価を引き上げても、売れやすい低単価の商品の配信が伸びてしまい、ROI が合わなくなるリスクがあります。
このように扱う商品の価格が幅広い場合には、カスタムラベルに「0~500、500~1,000、1,000~2,000、・・・」といった価格帯を入れておきましょう。価格帯ごとの商品グループを作成して入札単価を設定することで、費用対効果の高い運用が可能になります。
他社製品と比べたときの価格
他社製品と比べて自社の価格が高ければ、広告を出稿しても売れる可能性が低く、費用対効果が悪くなります。逆に、価格が同程度もしくは安い場合には、入札を強化して上位に表示されれば売れる可能性が高まります。他社の価格を調査して、カスタムラベルに「高い、安い、同程度」などの値を設定しておきましょう。
自社の価格を他社と比較したい場合は、Google Merchant Cente の価格競争力レポートが参考になります。
※参考:価格競争力レポートについて|Google Merchant Center ヘルプ
利益率・LTV
利益率が高い商品については目標の CPA を高く設定し、入札を強化すると良いでしょう。リピート商材のように LTV が高い商品も積極的に入札を強化したいところです。
利益率や LTV をカスタムラベルに設定しておくことで、ROI を最適にする入札戦略が可能になります。
販売状況・パフォーマンス
商品の販売状況(人気商品、低人気商品など)をカスタムラベルに入れておくことで、以下のように柔軟な広告戦略をとることができます。
- 人気商品はさらに入札を強化する
- 人気商品は自然検索でも売れるため広告出稿を弱め、低人気商品の入札を強化して露出を増やす
その他にもカスタムラベルに在庫数を入れておき、〇個以上の商品だけ広告出稿の対象にする方法もあります。
季節・イベント
通年で販売していても、時期によって売れる量が大きく変動する商品には、シーズナリティを表す値をカスタムラベルに設定しておきましょう。春、夏、秋、冬、バレンタイン、クリスマスなど季節に応じて、入札単価の調整や出稿の ON/OFF が可能になります。
配送料
商品によって配送料が異なる場合、カスタムラベルに設定しておくことで、送料無料の商品のみ広告出稿をするなどの調整が可能となります。
細かな商品カテゴリの分類
「Google 商品カテゴリ」や「商品カテゴリ」でも商品グループの作成は可能ですが、これらでは分類しきれない細かな商品カテゴリは、カスタムラベルの利用が有効です。
同じ「指輪カテゴリ」でも、シルバーリングとゴールドリングで入札を調整したい場合などに利用します。
性別
アパレルなどメンズとレディースなど異なる性別の商品を取り扱う場合、性別ごとに配信するオーディエンスを分けたい場合があります。カスタムラベルに性別を入力することで、メンズとレディースで広告キャンペーンを分けて、それぞれに適したオーディエンスに広告を配信することが可能です。
サイズ・色
サイズや色によって売れ行きが変わる場合は、カスタムラベルに値を入れておきましょう。商品グループを分けて、売れ筋に合わせて入札単価を調整できます。
Google ショッピング広告 / P-MAX の配信対象
カスタムラベルの値に「p-max」「shopping」といった値を設定することで、どちらのキャンペーンに配信をするかを、商品ごとにコントロールできます。予算や効果の兼ね合いで、一部の商品は P-MAX で配信したくない場合などに有効です。
最後に
いかがでしたでしょうか?カスタムラベルを活用することで、Google ショッピング広告と P-MAX の運用を最適化することができます。ご紹介した例以外にもさまざまな活用の仕方が考えられるため、自社に合った方法をご検討ください。
カスタムラベルを最大限に活かすには、データフィードを柔軟に操作できる環境が必要です。データフィード管理ツール「dfplus.io」を使うと、さまざまなルールを設定してカスタムラベルの設定が可能です。たとえば商品の価格をもとに、カスタムラベルに自動で価格帯を入力することができます。
3 週間の無料トライアルを実施しているので、カスタムラベルの運用に取り組みたい方は、お気軽にお問い合わせください。