はじめに
2022年8月、TikTokで、Video Shopping Ads、Catalog Listing Ads、LIVE Shopping Adsという新しい3つの広告メニューが公開されました。
これらの広告は、2022年12月現在は順次テスト配信中の状況ですが、近い将来、日本でも利用可能になると思われます。本記事では、これらの広告についてご紹介します。
Video Shopping Ads(ビデオショッピング広告)
Video Shopping Adsは、商品を紹介する動画広告を流し、該当の商品購入へと遷移できる広告メニューです。動画素材を入稿すると、ユーザーの「おすすめ」の面に配信します。TikTok独自のアルゴリズムやAIの機械学習によって最適化され、ユーザーが普段見ているコンテンツと関連性の高い商品を訴求できます。
1つの動画内で複数の商品を紹介することもできます。動画の右下に表示された商品カードの「Shop Now」をクリックすると、自動的に作成された商品の閲覧ページへ遷移します。「Checkout on website」をクリックすると購入ページにアクセスできます。
Video Shopping Adsは、TikTok Shoppingのストアを紐づけるか、「カタログ」と呼ばれる商品データ(後述)を用意することで商品情報を表示できます。
TikTok社によると、Video Shopping Adsは従来のDynamic Showcase AdsやCollection Ads solutionsの長所を組み合わせたような広告です。Video Shopping Adsは、一部の広告主を対象として各国で配信検証中です。
※Dynamic Showcase Ads・Collection Adsについては2023年に廃止されるという報道もあります。
Catalog Listing Ads(カタログリスティング広告)
Catalog Lising Ads は、TikTok管理画面に「カタログ」と呼ばれる商品データ(後述)を登録することで、あらかじめ用意されたテンプレートを元に動画広告を自動生成して配信できる広告です。
カタログとユーザー情報を照合して、関連性の高い広告を表示できるよう最適化されます。動画素材が不要なため、比較的始めやすいTikTok広告です。
LIVE Shopping Ads(ライブショッピング広告)
LIVE Shopping Adsは、TikTok Shopping を利用中のストアが、TikTokライブで紹介している商品の一覧を表示できる広告です。ライブ配信中はユーザーの購入意欲が高まりますので、そのタイミングを逃さずに購入へと誘導することができます。
LIVE Shopping Adsは、2022年11月現在、TikTok Shoppingが利用可能な地域(英国、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)で利用可能です。
画像:https://www.tiktok.com/business/en/blog/ecommerce-ad-formats-convert-viewers-shoppers 内の動画より
Video Shopping Ads,Catalog Listing Ads,LIVE Shopping Adで必要な「カタログ」とは
Video Shopping Ads、Catalog Listing Adsは、広告を入稿する際に「カタログ」という商品データを連携する必要があります。
カタログはTikTok ビジネスマネージャ(管理画面)から登録することができます。登録の方法として、
- 一商品ずつ管理画面から登録する
- ファイルアップロードする
- ECカートシステムから直接連携する(対応システムのみ)
- データフィードで自動連携する
があります。
2022年12月時点で、直接連携ができるECカートは以下です。
- BASE
- BigCommerce
- Ecwid
- Kyte
- Loja Integrada
- OpenCart
- Prestashop
- Salesforce Commerce Cloud
- Shopify
- Square
- TRAY
- VTEX
- WooCommerce
直接連携できない場合は、最新の価格情報を反映したり、在庫切れ商品の広告露出を停止することなどを考えると、データフィードでの自動連携がおすすめです。
また、直接連携をしてみた結果「表示する画像やテキストを最適化したい」「URLパラメータを独自に設定したい」など、プラスアルファでやりたいことが出てきた場合も、ツールなら実現できることが多いです。
dfplus.io は TikTokカタログに対応しています。よろしければご検討ください。「こんなことしたいんだけど…」というご相談もお気軽にどうぞ!
TikTokとショッピングの今後
TikTokユーザーはショッピングとの親和性が高いとされています。
- ユーザーの48%が、TikTok内で、TikTokで発見した商品を購入することに関心がある
- ユーザーの56%が、TikTok広告が新しい製品やブランドの発見につながると回答している
新しい3つの広告メニューは、こうしたユーザーがスムーズに商品購入できるようになっています。広告出稿側からすると、CPAを重視したい場合にマッチしそうです。
TikTokは広告以外でも、TikTok Shop機能の開発や、カートシステムとの連携など、ECとのつながりを強化しています。これまで、ブランド認知のための広告メニューやキャンペーンが中心という印象もあったTikTokですが、「比較・検討」「購買」といったローワーファネルまで、急速に領域を拡大しているように思われます。ECビジネスにとってますます重要なチャネルになりそうです。
おわりに
本記事では新しく発表された3つのTikTok広告メニューについてご紹介しました。
TikTokカタログについてご相談がございましたら、以下よりお問い合わせください!