Instagramショッピング活用で、ユーザーと偶然の出会いを。Instagram広報 市村様 インタビュー(前編)

コラム
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「Instagramショッピング」とは、Instagramでのフィード投稿やストーリーズに、商品の価格や詳細情報を表示でき、ECサイトにも誘導できる機能です。無料で提供されているということもあり、ネットショップを持つ各社で導入が進んでいます。

今回は、Instagramショッピングについて、フェイスブック ジャパン社広報の市村 怜子様にインタビューを行いました。本記事では、前編として、Instagramショッピングの背景と、そのカギとなる「カタログ」について伺います。

お答えいただいた方:
市村 怜子様 フェイスブック ジャパン社 Instagram広報
フェイスブック ジャパン社にて、Instagramの広報を担当。2016年に入社以降、「ストーリーズ」のローンチ、Instagramのアプリアイコン変更、Live、そしてInstagramショッピングなど、Instagramの大きな変化に立ち会う。「2016年から2017年にリリースされた機能はその前の5年分より多い」というほどの目まぐるしい変化の中で、新機能の情報やInstagramコミュニティ(利用者)のトレンドなどを広報として伝えている。

Instagramユーザーの8割がビジネスアカウントをフォロー。「ショッピング」にも好意的

Instagramの利用者は企業ブランドに好意的という特徴があり、グローバルでユーザーの80%が何らかのビジネスアカウントをフォローしています。友達・家族・好きな芸能人と同じ感覚で、好きなブランドやショップをフォローしているんです。

しかし以前は、好きなブランドの気になる商品がフィードに流れてきても、投稿を確認して、アイコンをタップ、ブランドサイトへ遷移して、商品を検索…と段階を踏む不便さがありました。企業様側から見ると、せっかく興味を持ってくれた利用者が途中で離脱してしまい、売上獲得の機会を失っていた可能性もあると思います。

Instagramショッピングはそうした不便さを解消するために開発されました。日本では2018年にスタートしたばかりですが、すでに利用者の方々からも好意的なフィードバックを頂いていますし、企業からのお問合せも非常にたくさん頂いています。また、機能ローンチ前のβ版テストに参加された企業の皆様には、手応えを感じているというお声もいただいています。

―β版テストではフィードフォースでも企業アカウントをご支援させていただきお世話になりました。

左から:@baycrews、@botanist_official、@minne_official、@zozotown_officialのショッピング投稿(画像引用:Facebookニュースルーム

―企業からの問合せも殺到していたかと思います。Instagramショッピングを始めるために必要な審査は、現状どのぐらい時間がかかりますか?

Instagramショッピングを開始するための審査は、通常は数日で審査が完了します。ただし、申請が集中したりするとそれより長くかかることもありますので、目安として考えていただければと思います。

ストーリーズ、Explorer(発見タブ)、商品の保存など、新機能も続々!Instagramショッピングに注力しています

2018年9月には、Instagramショッピングをストーリーズでも活用できるようになりました。ストーリーズは、グローバルで4億ものアカウントが毎日使っている機能で、今非常に伸びているんです。まだストーリーズを投稿したことがない企業はぜひ挑戦してほしいですし、せっかくコンテンツを作るのですから購入に繋がるよう、ショッピングタグをつけていただけたらと思います。


ストーリーズでのショッピング投稿(画像引用:Facebookニュースルーム

また、Explorer(発見タブ)でのショッピングチャンネルを順次ロールアウトしています。Explorerのチャンネルや、そこに表示される投稿は利用者ごとにパーソナライズされていて、その人の興味関心に近いコンテンツが出てくるようになっています。ショッピングチャンネルにはショッピング投稿のみが表示されます。利用者がすでにフォローしているアカウントの投稿に加えて、まだフォローしていないが関連度が高いブランドや商品の投稿も表示されるので、フォロワー以外にもリーチするチャンスが広がります

Explorer(発見タブ)のショッピングチャンネル(画像引用:Facebookニュースルーム

11月には、フィードの動画投稿でもショッピングタグをつけられる機能や、ショッピング投稿に含まれる商品を利用者が保存して、後から確認できる機能もリリースされました。今後もInstagramとしてショッピングに引き続き注力していきます!

―ストーリーズやExplorer活用のコツについては、後編でも詳しく伺いたいと思います。
―ちなみに今後、ショッピング投稿をそのまま広告として活用できるようになりますか?

現在は対応していませんが、ご要望は多くいただいていますので、今後検討していく可能性はあると思います。
(※編注:2021年よりショッピング投稿を広告として活用可能になった)

Instagramでのお買い物体験は”偶然の出会い”。カギとなる「カタログ」管理について

Instagramショッピングでは、投稿をタップした瞬間にECに飛ばすようなことをせず、その場で商品詳細を見せたり、他の関連投稿も見られるようになっています。これは、Instagramショッピングがオフライン・リアルなお買い物の体験を再現したいと思っているからなんです。

たとえば街で、何かの商品を偶然見かけて「かわいいな」と思って、買う予定はなかったけれど検討するときのことを想像してみてください。そういうときにレジに直行はしないですよね。店員さんに話しかけて色違いがあるか聞いてみたり、手に取って素材を確認したり、同じお店の他の商品を検討したりすると思います。Instagramでのお買い物は、そういった体験に近いと思うのです。

買うと決まっているものを検索してカートに入れるのとは違って、偶然のめぐり合いで商品を発見したり、予定していなかったお買い物をするというのが、Instagramではメインのユースケースだと思います。

―ユーザーが偶然見つけた商品を、その場で良く見たり、価格を確認して検討できるようになっているのですね。

はい。そのために、企業には「カタログ」という商品データを登録していただいています。カタログには商品名、商品価格、商品詳細や遷移先URLなどが含まれます。投稿の際には、登録してあるカタログから商品を選ぶだけで、簡単にタグを付けることができます。

カタログの内容はなるべく新しい情報に更新した方が良いですね。たとえば過去の投稿に使われた商品情報がきちんと更新されず、じっくり検討して買おうと思った商品が実は既に在庫切れだったりすると、利用者目線に立つととてもガッカリすると思います。

―更新のことも考えると、自動化の仕組みはぜひ整えたいですね。実際、手作業で始めてみたものの、やはり運用が大変でツールを導入したというケースも聞かれます。

どなたでも簡単にInstagramカタログを作成・運用できるツール dfplus.io はこちら

次回、後編では、具体的なアカウント運用や投稿のお悩み・ポイントについて伺います

後編目次

  • 「名前は知らないけど好き」小さなブランドとの偶然の出会いを加速する、Explorer(発見タブ)のショッピングチャンネル
  • フォロワーが少ない、運用メンバーが少ない。Instagramショッピング導入を躊躇している方へ
  • Instagramショッピング投稿の最適な内容と頻度、ストーリーズ活用法
  • Instagramの”センス”問題と、ショッピングを今すぐ始めることで得られるもの

※この記事は、2018年12月に行われたインタビューを元に作成されています。
※この記事の初出は「Feedmatic Blog」です。

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