Google 広告の全ての枠に配信でき、パフォーマンスの自動最大化を期待できる Google P-MAX キャンペーン。Google が推奨する注目度の高いキャンペーンですが、自動最適化される範囲が広いため、「気になるけどよくわからず手を出せない…」と感じている方も多いのではないでしょうか。
また、既に実施している場合も、配信状況や数値に見えない部分が多く「どう評価すべきかわからない」「今後の拡大はどうすれば…」と悩まれるケースも少なくありません。
そこで本記事では、「配信面は全くコントロールできない」といったよくある誤解をフックに、P-MAX への向き合い方と改善ポイントを解説。P-MAX をブラックボックスのように感じている方、改善レバーがわからず頭打ちと感じている方は必見です!
本記事は、大変多くの方にご参加いただいた「アナグラム登壇!P-MAX キャンペーン徹底解説セミナー」(2024 年 7 月開催)の内容をもとに作成しました。
動画で知りたいという方はこちら
そもそも P-MAX とは何者なのか
「P-MAX」とは Performance MAX の略で、その名の通り、パフォーマンスの最大化を行うキャンペーンです。大きな特長として、以下の 2 つが挙げられます。
- 1 つのキャンペーンから Google が所有する全ての広告枠に配信できるため、多様なユーザー行動をキャッチできる
- キーワードやターゲティングの指定が不要。アセットグループなどの情報から Google AI が自動最適化
参考:https://support.google.com/google-ads/answer/10724817
チャネル横断で多様なユーザー行動をキャッチ
ユーザーの購買行動の多様化が進む昨今、チャネルを横断して配信・最適化を行うことは、コンバージョン数・コンバージョン値を引き上げるうえで非常に重要です。購入に至るまでには、テレビ CM や SNS で受動的に情報をキャッチするユーザーもいれば、SNS を検索プラットフォームとして活用する人、Web 検索と掛け合わせて使う人もいます。チャネルに加え、使う頻度や順番もユーザーによって異なるため、ユーザーの購入までの行動パターンは無数に存在します。
従来のチャネルごとのキャンペーンでは、例えばディスプレイキャンペーンならディスプレイ面のみ、検索キャンペーンでは検索面のみ、というように、部分的なアプローチにとどまります。これに対し、P-MAX キャンペーンは Google 広告の全ての枠に配信されるため、ひとつのキャンペーンで多様なユーザー行動を捉え、アプローチすることができます。
キーワードやターゲティングの指定は不要。Google AI が自動最適化
もうひとつの P-MAX の大きな特長として、入札、予算最適化、オーディエンス、クリエイティブ、アトリビューションなどに Google AI が活用されており、設定のほとんどが自動で最適化されることが挙げられます。
設定が必須なのはクリエイティブの材料となるアセットグループ(広告見出し、説明文、画像など)のみで、キーワードやターゲティングはアセットグループなどの情報から自動最適化されるため、設定の手間を抑えて効率的に配信を開始することができます。
P-MAX キャンペーンは完璧ではない
まとめると、P-MAX とは、Google AI がチャネルを横断してコンバージョンに至るユーザーへ自動でアプローチできるキャンペーンであるといえます。
この点だけを聞くと、「P-MAX 最強!このキャンペーンだけ配信すればいいのでは?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。実際に、Google は P-MAX を「キーワードベースの検索キャンペーンを補完するもの」と位置づけています(※)。そのため、検索キャンペーンの網羅性を高めてから P-MAX を活用することで、よりその強みを発揮できます。
※出典:About Performance Max campaigns – Google Ads Help
のちほど詳しく説明しますが、広告を配信したいキーワードと遷移先が用意できている場合は、検索キャンペーンの方が確実性は高いため、検索キャンペーンと P-MAX の配信目的を棲みわけたうえで併用していくことが望ましいです。
また、機械学習に拠る部分が大きいため、どの配信面 / ターゲティングでコンバージョン(以下、CV)が発生したのかがわからない / コントロールができない = ブラックボックスのように思われ、「確かに数字は良いが、今後どう拡大すればいいかわからない」「配信してみたものの、どう評価すればいいの?」といった不安や疑問を感じている方も少なくありません。
しかし、「データが見えないしコントロールできなさそうだから配信しないでおこう…」と決めつけてしまうのは、「Google AI がチャネルを横断して CV に至るユーザーへ自動でアプローチする」という P-MAX のメリットを活かせず、機会損失になる可能性があります。
「それでは八方ふさがり…」と思った方も心配することはありません。P-MAX キャンペーンの仕組みを理解することで、自社にとってベストなキャンペーン設計を選択できる状態にしていきましょう!
P-MAX との向き合い方
早速、P-MAX についてよくある誤解から、正しい向き合い方を学んでいきましょう。
P-MAX について、以下のように認識されている方も多いですが、答えはいずれも No。AIに委ねる範囲が広いため、詳細なデータの確認や完全なコントロールはできませんが、仕様を細かく理解することで、一定のコントロールが可能です。
- 検索広告と P-MAX どちらが配信されるかは全くコントロールできない?
- 各配信面にどのくらい配信されているかは全く把握できない?
- 特定の配信面への露出を増やすことはできない?
検索広告と P-MAX どちらが配信されるかは全くコントロールできない?
検索広告と P-MAX では、マッチタイプにかかわらず、ユーザーの検索語句と、キャンペーンに登録したキーワード(※)が一致している方が優先されます。したがって、完璧なコントロールはできないものの、優先度を理解して検索キャンペーンの設定を行うことで、ある程度、意図に沿った運用が可能です。
P-MAX を並走させることで検索キャンペーンの成果が落ちているのであれば、一定の条件下でどちらが優先して配信されるのかを理解したうえで、検索キャンペーンの設定を見直し、P-MAX はその補完として獲得を増やせるよう設計していくのが望ましいです。
※P-MAX では検索キーワードを指定できないため、検索テーマがこれにあたります。
検索テーマとは
検索テーマとは、ユーザーが検索した内容や、トピックに関する有益な情報を事前に提供する機能。1 つのアセットグループに最大 25 個の検索テーマを設定可能。以下の場合に効果が期待できます。
・最新情報がランディングページに記載されていない
・新しい商品やサービスをリリースしたばかりで、キャンペーンの過去データが十分に利用できない
・キャンペーンをすばやく軌道に乗せ、短期間で最適化するのに役立つ重要な情報を提供したい
例えばユーザーが「二人掛けソファ」を検索した場合、検索キャンペーンと P-MAX の優先順位は次のようになります。
検索キャンペーンに「二人掛けソファ」の完全一致キーワードが登録されている場合、P-MAX の検索テーマが登録されていても、検索キャンペーンが優先して配信されます。
検索キャンペーンで「ソファ」をインテントマッチで登録している場合は、P-MAX の検索テーマに「二人掛けソファ」が登録されていれば P-MAX が優先されますし、検索テーマが登録されていなければ優先順位は同一で Google が関連性を判断して配信を行います。
つまり、優先順位を決めるうえで「ユーザーの検索語句」と「登録しているキーワード」の一致率がとても重要です。
※参考:https://support.google.com/google-ads/answer/2756257
各配信面にどのくらい配信が出ているかは全く把握できない?
キャンペーン全体の指標とレポートを組み合わせることで、各配信面にどのくらい配信されているかを大まかに把握することができます。
- プレースメントレポート
- 商品レポート
- エンゲージメント数、エンゲージメント率
・プレースメントレポート:主にディスプレイ + 動画
「Google により所有および運営」 はGoogle が所有するサイト(Gmail / Discover / YouTube)を指します。Google 検索の表示回数は含まれません。
参考:https://support.google.com/google-ads/answer/11465047
【確認方法】
レポートエディタ > 「広告が表示された日時と場所」から「P-MAX キャンペーンのプレースメント」を選択
・商品レポート:主にショッピング + 動的ディスプレイ + 動的検索
フィードに掲載している商品単位で表示回数や CV 数のチェックが可能。
※1 つの広告枠に複数商品が表示された場合、各商品の表示回数は 1 とカウントされる
【確認方法】
アセット > 商品「ダウンロード」して csv を集計すると合計値の確認が可能
・エンゲージメント数、エンゲージメント率:主に Gmail + YouTube
主に Google 広告の展開、動画フォーマットの 10 秒以上の視聴などが「エンゲージメント」に含まれます。
・レポート活用例
例えば、各レポートで以下のような数値が出ているとします。
キャンペーン全体
- 全体表示回数:350万
- エンゲージメント数:0.4万
- エンゲージメント率:25%
- 上記から、エンゲージメント発生面での表示回数:1.6 万(=0.4万/25%)
プレースメントレポート
- Google による所有:5.5 万
- Total:15 万
商品レポート
- 全商品合計:310 万
この場合、全体表示回数に対して、
- 商品レポートの表示回数が多く、
- プレースメントレポートの表示回数が少ない
ことから、ショッピング面(+ 動的検索)へ多く配信されていると推測できます。
なお、P-MAX の「分析情報」>「広告が表示された検索キーワードのカテゴリと、各カテゴリの掲載結果を把握する」から「詳細レポートを表示」を選択すると、どのような検索語句で P-MAX が配信されているかを確認できます。配信されているキーワードがわかったら、実際に検索してどのように配信されているかも見てみましょう。
特定の配信面への露出を増やすことはできない?
P-MAX は費用対効果の高い配信面で露出が多くなるように調整が行われる傾向があるため、露出を増やしたい面における最適化を意識した改善に取り組みましょう。
例えばショッピング面を強化していきたい場合は、クリエイティブや配信キーワードのもととなるデータフィードなどを改善して貢献度を上げることで、結果として配信量が伸びるケースがあります。
次に、ショッピング面を改善する方法について解説します。
ショッピング面改善のカギは「タイトル」と「リスティンググループ」
P-MAX キャンペーンでは、Google とユーザーへ「正しく」かつ「なるべく多く」の情報を渡すのが成果改善のポイントです。
※参考:Performance Max campaigns launch to all advertisers
P-MAX でのショッピング面への配信でカギを握るのが商品フィード。「フィードをいかに充実させられるか」が重要です。また、機械学習を促進し、最適化されやすくするには「リスティンググループ」の活用も効果的です。
ポイント①タイトルは優先度順に、上限 150 字まで情報を含める
商品フィードについて、まず見直したいのがタイトル[title]です。タイトルに含まれる情報は、広告が表示される検索クエリに左右するのはもちろん、CV に繋がるユーザーの関心を惹き、CTR を上げるために非常に重要な要素です。
実際に配信されている広告クリエイティブをもとに、改善例をご紹介します。
【アパレルの場合】
- ブランド名は、ブランド[brand](登録必須)で訴求できるため、タイトルに含めない / 後ろにもってくる
- 重複した情報を削除
- 惹きのあるキーワードを追加(ブランド品の場合は「正規品」など)
- 性別(メンズ / レディースなど)や、ユーザーが検索しそうなといったキーワードを含める
【食品の場合】
- 発送時期を明記して遷移後のギャップを回避する
- ギフト需要に対応するキーワードを追加する(「化粧箱入り」「プレゼント用」など)
- お中元やお歳暮といったワードも入れるのもオススメ
CV に繋がるユーザーにクリックされるために、
- ユーザーの検索ニーズに応える情報をできるだけ多く含める
- 広告画面に表示されない後半部分も情報として活用されるので、上限の 150 文字をフル活用する
ことが大切です。
ポイント②:リスティンググループを活用する
任意で設定できる商品のグルーピング機能であるリスティンググループを活用するのも、P-MAX の成果を改善するポイントのひとつです。
リスティンググループは、クリエイティブの材料となるアセットグループごとにコントロールでき、オーディエンスシグナルや検索テーマも、同じくアセットグループごとに設定できます。
ここで重要なのが、アセットグループごとに設定した訴求内容と、対象とする商品の関連性を高めること。これにより、P-MAX の効果最大化が期待できます。
具体例を見ていきましょう。
例えば、レディース・メンズ両方の商品を扱うアパレルサイトで、メンズ商品の売上を伸ばしたい場合、どちらが最適化しやすいでしょうか?
パターンA
- リスティンググループ:サイト内の全商品
- オーディエンスシグナル:過去の購入
- アセットグループ:公式訴求を中心とした、汎用的な内容
パターンB
- リスティンググループ:メンズ商品
- オーディエンスシグナル:過去の購入者(男性)
- アセットグループ:メンズ向け訴求
この場合、Google で最適化されやすく効果が出やすいのは、誰に届けたいかを最初から定義できているパターン B であると考えられます。ボリュームが大きい場合には、さらに商品カテゴリなどでグルーピングするのも有効です。
P-MAX はデータ量がカギを握るため、CV のボリュームを考慮する必要がありますが、どのようなユーザーが、どのような場面でその商品を購入するかという視点でグルーピングを行うと、最適化を促進することができます。
【リスティンググループの作り方】
管理画面から、Google Merchant Center に登録した下記の要素でグルーピングが可能です。
- カテゴリ[google_product_category]
- ブランド[brand]
- アイテム[id]
- 状態[condition]
- 商品カテゴリ[product_type]
- チャネル
- カスタムラベル[custom_label_0~4]
「セール価格のアイテムだけ集めたい」「性別 × 商品カテゴリのかけ合わせでグルーピングしたい」など、単一の項目だけでは設定できない場合や、複数項目を組み合わせた方が望ましい場合はカスタムラベルの活用がオススメです。
実際に最適化してみよう
実際に「カスタムラベル」を設定してみましょう。セミナーでは、アナグラム社で利用しているデータフィード管理ツール「dfplus.io」で、以下を目的に「カスタムラベル」を設定するケースの手順を解説しました。
- 性別と商品カテゴリを掛け合わせた項目を作成する
- セール商品のフラグを立てる
▼デモ動画はこちら
P-MAX を配信するとき気をつけたいこと
最後に、P-MAX を配信する際に気をつけたいことをご紹介します。
- キーワード除外を検討しよう
「気づけば指名キーワードからの獲得が P-MAX の主力になっていた」というケースは少なくありません。指名キーワードについては検索キャンペーンで配信を行うか、配信したくない場合はあらかじめ除外設定を行いましょう。P-MAX では「ブランドリスト」という機能を活用すると、「ブランドの除外」として、選択したブランドに関する検索結果に広告が表示されないようにすることができます。
詳しくはこちら:Google広告「ブランドのリスト」の使い方|検索広告でブランドの制限、P-MAXでブランドの除外をする方法|アナグラム株式会社 - オーディエンスソースは実データを活用しよう
AI による最適化が P-MAX の強みなので、興味関心や、性別・年齢といった属性を指定するのではなく、CV に繋がったユーザーの実データを活用するのが効果的です。機械学習を進めるには、一定のデータ量が求められるので、1,000 件以上を目安にオーディエンスを設計しましょう。
なお、近年では個人情報保護法や媒体規約によって、広告で個人情報を活用することをユーザーへ伝える必要性が定められていますので、状況に応じてプライバシーポリシーの見直しなどが必要になるケースもあるので注意が必要です。
- 最終 URL の拡張機能を理解しよう
P-MAX では「最終 URL の拡張機能」がデフォルトでオンになっています。オンになっていると、各アセットグループごとに設定するリンク先 URL と同じドメインの URL にも自動で広告が配信されます。CV 数を最大化したい場合に便利な機能ですが、配信が広がりすぎてしまう可能性があるため注意が必要です。GA4 などの計測ツールを活用し、 P-MAX 経由の流入ページを確認しておくと安全です。 - 除外 URL 設定を活用しよう
プライバシーポリシーや企業情報など広告配信の対象外にしたいページがある場合や、拡張 URL 先で CV に繋がってないページを除外したい場合は、除外 URL 設定が有効です。
テスト機能の紹介
P-MAX を始めるか迷っている方には、トラフィックを分けて、既存のキャンペーンと P-MAX の比較ができる「テスト機能」もオススメです。
ただし、配信面や広告表示される検索語句が異なり正確な比較は難しいため、それらを含めて判断することが必要です。
自社に合わせてキャンペーンを選ぼう
P-MAX は、AI による強力なパフォーマンス最大化やチャネル横断での配信など、他のキャンペーンにはない強みがある一方で、 “完璧な” キャンペーンというわけではありません。
自社に合わせて高度なカスタマイズが必要な場合や、細かく数字を見ていきたいフェーズの場合は、必ずしも P-MAX を使わず、既存のキャンペーンタイプを伸ばすのも選択肢のひとつです。
自社の商材や戦略に合わせてキャンペーン設計を検討しましょう。
Q&A
セミナー内でいただいた質問について、登壇されたアナグラム株式会社 中嶋氏による回答をご紹介します。
P-MAX キャンペーンについて
リスティング広告をメインにし、補完的に P-MAX を利用する場合、予算の比率はリスティングと P-MAX でどのくらいの割合が標準的ですか??
A:この割合がいいという明確なラインはありません。「補完」の役割でいうと、検索広告の 2~3 割ほどの配信額から始めるとよさそうです。検索面以外で配信が伸び、CV が獲得できるのであれば徐々に伸ばしていくのが良いと思います。
P-MAX と動的検索広告はどのように使い分けていますか?
A:配信意図次第で使い分けることが多いです。P-MAX では配信 URL の指定方法が限られており、最終 URL の拡張機能を利用して媒体に任せるか、ページフィードを利用して URL を指定するしかありません。一方で動的検索広告では「URL に○○を含む」など URL やページタイトルのルールベースでの指定も可能なため、コンテンツページや商品詳細ページなど活用したいページが決まっている場合は動的検索広告がおすすめです。
DSA と P-MAX を併用しているのですが、どちらもリスティング広告の補完であれば P-MAX のみを実施しておけば問題ないですか?
A:検索面においては、検索結果に DSA と P-MAX が両方の検索広告が同時に配信されることは原則ありません。Google 側で入札やユーザーニーズを加味した優先度の高いキャンペーンが配信されるため、DSA(動的検索広告)でしっかり CV を獲得できているようであれば、P-MAX と DSA の棲み分けが行われていると考えられます。
もちろん、P-MAX と DSA をまとめることでデータを集約できる可能性もあります。
ただ、P-MAX で DSA を補完できているのかは完全には把握できません。そのため、より柔軟に運用・改善を行うのであれば DSA の利用がおすすめです。
CV が短期的に出にくい資料請求などが対象の場合、P-MAX は有効なのかどうかを知りたいです。
A:検討期間が長い商材でも有効に活用はできますが、十分な学習ができていない期間は費用対効果が安定しない可能性があります。そのため、コンバージョンまでのタイムラグを踏まえた評価や調整が大切です。
相性を見極めるためにも、まずは一部のご予算で小さくテストするのがおすすめです。
配信設定やアセットについて
商品ジャンルによってユーザー特性が異なる場合はアセットグループを分けるとよいと思いますが、予算の調整がしたい場合は、P-MAX キャンペーン自体を分けるのも効果的でしょうか?
A:はい。予算はキャンペーン単位での設定となるため、予算をコントロールしたい場合にはキャンペーンを分ける必要があります。
配信面を確認すると検索が多いにも関わらず CTR が伸び悩んでおります。対策はありますか?
A:広告文を形成するのはアセットグループの情報となるので、配信されている検索語句とアセットグループの内容のマッチ度を高めると CTR 改善に繋がるケースがあります。ただし、P-MAX では検索語句が明確に確認できないため、改善が難しいことも少なくありません。通常の検索キャンペーンの利用もご検討いただくのをおすすめします。
P-MAX の CV 数が少ない場合は、リスティンググループは複数作成しないほうが良いですか?
A:同じアセットグループ内であれば、いくら分割していただいても問題ないと考えています。
ただし、アセットグループごとに、一部のリスティンググループを切り出すような場合には、まとめて配信していたときと比べてパフォーマンスが変動する可能性があります。数値の変化は注意深くご確認いただくのをおすすめします。
参考:リスティング グループを使用して P-MAX キャンペーンを管理する – Google 広告 ヘルプ https://support.google.com/google-ads/answer/11596074?hl=ja
P-MAX の予算消化が早く、常に予算制限に引っかかっていますが、これ以上予算を上げるのは難しい状況です。この場合、どのように対処すれば良いですか?
A:予算に対して目標の基準が低い可能性があります。目標CPAであればさらに引き下げる、目標 ROAS であれば引き上げることが検討できそうです。
ただし、大きく調整すると十分な配信が行われなくなる可能性もありますので、慎重に行ってくださいね。
商品をある程度絞り P-MAX にて広告配信を行っているのですが、基本的に商品選定はあまり行わず全商品を出した方が良いでしょうか?
A:商品を絞り込んでいる理由次第ですが、全商品を含めることで対象となる表示機会の拡大にも繋がるので、特別な理由がなければ一度全商品を配信してみても良いかと思います。商品単価が大きく違う場合や、商品カテゴリーも大きく異なる場合は別キャンペーンでの配信も選択肢のひとつです。
データフィードについて質問です。オリジナル商品なので JAN コードがありません。[MPN]に商品番号とブランド名を入れた場合、[identifer_exist]は「NO」で良いのでしょうか?
A:商材にもよりますが、メディアでない場合、MPN とブランド名があれば[identifer_exist]は「yes」もしくは「true」となります。
P-MAX で以前から配信しているものに「新商品」というバッジが付いてしまいます。Google に問い合わせたところ、自動付与であるのでコントロール不可と言われました。フィード側で何か対応できることはないでしょうか?
A:ないと思われます。Google ショッピング広告で活用できるバッジには、表示される条件が明確でないものや、条件は明示されているがマーチャント側では制御できないものがあります。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
いくつ知っている? Google ショッピング広告のクリエイティブをリッチにする機能|表示される条件・フィードとの関係性について解説! | dfplus.io Blog
ショッピング面の改善は、Google Merchant Center のエラー解消から
Google Merchant Center に登録しているデータフィード(商品フィード)を活用して P-MAX キャンペーンの配信を行う場合、成果改善には Google Merchant Center のエラーや不承認、警告を解消することが不可欠です。これらを放置していると、広告掲載される商品が減って機会損失に繋がったり、アカウント全体に警告が発せられた場合は全ての商品で広告掲載ができなくなったりするため、迅速に対応しましょう。
Google Merchant Center のエラーについては、以下の記事で詳しく解説しています。
- エラーの基本情報
- エラーの確認方法
- よくあるエラー & 対応方法
Google ショッピング広告の成果改善に直結!Google Merchant Center のよくあるエラー解消法 | dfplus.io Blog
このほか、商品フィードについてお困りの方、最適化について詳しく知りたいという方は、以下のフォームからお気軽にご相談ください。