2022年3月に実施された「dfplus.io Marketing Talk 2022」では、いま注目のプラットフォーム、サービス事業者が登壇し、「商品データの未来」について語りました。動画公開期間は過ぎましたが、登壇企業の同意を得て一部内容をご紹介します。
本記事では、LINE社による「商品データを活用した新規獲得からCRMまで EC事業で継続的に売上を生み出すLINEの使い方」をレポートします。
LINEは、集客からリピート施策まで、EC事業で必要なユーザー接点のほぼすべてをカバーできる媒体です。LINEの活用方法を実際のユーザー様の事例も含めながら解説しています!
※本記事はイベント登壇時の情報を元に作成しています。
LINEについて
セミナーではまずはじめに、LINEの全体の概況をご説明いただきました。
LINEは、月間利用者数9,200万人以上、うち86%のユーザーが毎日利用している国内最大級のコミュニケーションプラットフォームです(2022年6月時点)。利用ユーザーの居住地は、全国まんべんなく分布しています。
LINEの強みは、他のプラットフォームと比べてLINEでのみリーチ可能なスマホユーザーが多い点です。主要SNS(LINE・Twitter・Facebook)の中で、LINEでのみリーチ可能なユーザーの割合は41.2%。Twitter のみ(2.6%)、Facebookのみ(0.0%)と比べると非常に多いです。
LINEでのみリーチ可能なユーザーの割合
- 主要SNS(LINE・Twitter・Facebook):41.2%
- 主要サービス(LINE・Yahoo!Japan・YouTube):18.5%

ECサイトで活用できるLINE施策
次に、ECサイトで活用できるLINEの施策についてご説明いただきました。
ECサイトは、LINEを活用することでユーザーの認知〜購入、さらにリピート施策までカバーすることが可能です。
LINE活用で重要になるポイントは、以下となります。
- 商品データの活用で新規獲得を効率的に行うこと
- 購買後のコミュニケーションでリピーター獲得を効果的にすること
今回は、新規ユーザー獲得の施策としてLINE広告とLINEショッピング、リピート施策としてLINE公式アカウントをご紹介いただきました。

商品データを活用した新規ユーザー獲得施策
まずは、新規ユーザー獲得の施策です。商品データの活用で新規獲得を効率的に行うために、LINEダイナミック広告とLINEショッピングの概要・効果・事例をご紹介いただきました。
LINE広告(LINE Dynamic Ads)
LINE広告(LINE Dynamic Ads)は、ユーザーの商品の閲覧履歴に基づいて、興味があると推測される商品を自動で表示する広告です。

LINE広告(LINE Dynamic Ads)の効果
ユーザーの興味関心を元に配信をすること、遷移先が商品購入ページであることなどの理由により、静止画を配信するフォーマットと比較して
- CTR 約4.5倍
- CVR 約2.1倍
の効果があります。(※LINE調べ2021年10-12月LINE広告実績より平均を算出)
LINE広告(LINE Dynamic Ads)の事例
他媒体との効果比較として、実際のお客様の事例も公開されていました。
- サカゼン様(アパレル):CTR 約4.7倍(※LINE Dynamic Ads 2021年10月実績,他媒体2021年12月実績。坂善商事調べ)
- テレビショッピング研究所様(生活用品):CV数 約2.2倍(※2021年12月実績株式会社テレビショッピング研究所調べ)
- ディノス様(総合通販):CV数 約2倍、CPA 約60%(※2021年6月~12月実績株式会社DINOS CORPORATION調べ)
LINEショッピング
LINEショッピングは、LINEのアプリ上で検索や比較、購入ができる総合ショッピングサービスです。会員登録者数は4,300万人で、890店舗以上のショップから、約6億点の商品が出品されています(2022年6月末時点)。
商品情報やセール情報が配信されるLINEショッピングのLINE公式アカウントの友だち数は、4,500万人以上で、LINEの中でも特に人気があるサービスです。

ユーザーが商品を購入する際は、自社ECサイトに遷移して決済をします。ユーザーがLINEショッピングを活用するメリットは以下の通りです。
- 掲載ショップの全閲覧やショップをまたいだ商品比較が可能
- 商品を購入するとLINEポイントが貯まり、LINEの他のサービスに利用することが可能
LINEショッピングを開始するための手順は以下となります。
- LINE社への掲載申し込みと事前審査
- 計測パートナー企業(アフィリエイト)との契約
- LINEショッピング専用の商品データフィードの作成
- 掲載開始

LINEショッピングの活用事例
新規ユーザーの割合に関して、実際のお客様の事例も公開されていました。
- テレビショッピング様(生活用品):新規率 73%
(参考)「dfplus.io」はLINE広告(LINE Dynamic Ads)・LINEショッピングに連携しています
「dfplus.io」では、LINE広告(LINE Dynamic Ads)・LINEショッピングのデータフィードを作成し、各サービスに連携することができます。
また、効果改善に必要なデータフィードの最適化も手元で簡単に行うことができます!
購買後のコミュニケーションによるリピーター獲得施策
次に、リピーター獲得の施策です。購入後のコミュニケーションを行うことが可能なLINE公式アカウントをご紹介いただきました。
LINE公式アカウント
LINE公式アカウントとは、企業や店舗用のLINEアカウントで、友だちになったユーザーへ、メッセージやクーポンを配信できるサービスです。大きく4つの強みがあります。
- 1to1のコミュニケーションが可能
- メールと比べて開封率が高く、新商品/キャンペーン告知を効率的に実施できる
- リッチメニューを活用してECサイトへの導線を常設できる
- メッセージやリッチメニューを活用し実店舗への送客ができる
ID連携
ECサイトでぜひ実施いただきたい施策は、ID連携となります。ID連携はLINEのユーザーIDと自社ECが保有するユーザー情報を紐付ける機能です。(※ID連携の利用には別途開発が必要となります)

ID連携によって、購買促進に効果的な施策を実施することが可能です。
例:
- 継続してLINE公式アカウントを利用いただくお客様は購買可能性の高い顧客となるため、ロイヤルカスタマーの可視化・一元管理ができる
- LINEログインを活用することで、ECサイトへのログインや再注文時のユーザーの手間を削減できる
- ユーザーの行動履歴をもとに配信設定ができるため、カゴ落ち配信などの高度なセグメント配信ができる(※メッセージ配信にはMessaging APIを使用します)
LINE公式アカウントの活用事例
LINE公式アカウントを活用した効果について、実際のお客様の事例が公開されていました。
- メガネスーパー様(メガネ・コンタクト用品)(※2020年11月実績株式会社ビジョナリーホールディングス調べ):
- ID連携率:74%(※有効友だち数のうち、自社の会員IDと紐づいている人の割合)
- 2回目購入率:25ポイント向上
- LINE公式アカウントから、ECサイトへの導線を作成し、前回の購入履歴から商品を自動的に選択できるように実装
- ID連携後は、LINE経由の売上は約8倍に

- SABON様(コスメ):ID連携を行いカゴ落ち配信を実施して、EC全体のCV平均の約15〜20倍のCVを達成。
(参考)LINEのID連携なら「ソーシャルPLUS」
ソーシャルPLUSは、ECサイトでのソーシャルログインとLINEのID連携を実現できるサービスです。LINEログインによる会員登録・ログインフローの中で友だち追加・ID連携が完了する仕組みを作ることができます。

まとめ
LINEは単なるコミュニケーションツールではなく、ECサイトの認知から購入、その後の継続的な関係構築が可能なプラットフォームです。
ぜひご活用いただけますと幸いです。