ダイナミック広告のタグ【初級編】~タグを正しく設置するための3つのポイントとは?

コラム
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スタティック広告と違い、ダイナミック広告におけるタグの役割は単に広告成果を計測する為だけのものではありません。適正なタグを適正なページに設置することで、「誰がどのページに訪問しどの商品を閲覧したか」といった情報を広告媒体を送信します。これらの情報をもとに機械学習が進み、高精度なターゲティングが可能になります。

今回はダイナミック広告におけるタグの役割や正しく設置するためのポイントをご紹介いたします。

ダイナミック広告におけるタグの役割

ダイナミック広告のタグとは、「対象のページに埋め込むコード」を意味します。
広告における”タグ”というと、”CVやインプレッション、クリックを計測するもの”ざっくりそう思っている方も多いかと思います。

しかしダイナミック広告におけるタグの重要度は大きく、計測の他に下記のような役割があります。

機械学習の促進

ダイナミック広告では、タグを通じて、以下のようなサイト内のユーザーの行動情報を媒体に送信します。

  1. ユーザーが、どのページのどんな商品を閲覧したかを学習
  2. 閲覧、カート追加している商品のIDと価格を学習
  3. CTR、CVR等が高い商品はどれかを学習

このようにダイナミック広告では、適切に設置されたタグによって取得したデータを基に機械学習が促進し、コンバージョン最適化、つまり広告主の望むアクションをとる可能性が高い人にリーチできるようになります。

オーディエンスの構築

広告を運用する上でターゲティングによる成果改善はおおいに期待できます。リターゲティングや類似拡張配信の際、正しいオーディエンスを蓄積することで精度の高いターゲティングプランを立てることができます。

また、TOPページで離脱してしまったユーザー、かご落ちユーザーなど、タグによりコンバージョンモチベーションの異なるユーザーのオーディエンスを正しく蓄積することで、コンバージョンモチベーションに合わせた適切な広告を配信することが可能になります。

例えば、タグによって蓄積したCVユーザーを元に拡張した新規配信の際は、セールや新規会員登録で1,000円OFFなどの新規向けのテキストを訴求したり、リピート率の高いユーザーや、購入単価の高いユーザーには単価の高い商品に絞り広告配信を行うことで、広告効果を高めることができます。

ダイナミック広告におけるタグの重要性

ダイナミック広告では、ユーザー毎に広告表示する際、フィード上から最適な商品を選定し、ユーザーごとに異なる入札強弱の調整を行います。

例えばTOPページで離脱したユーザーと、カートページまで到達したユーザーだと、カートページまで到達したユーザーの方がよりCVに至る可能性の高いユーザーと考えられることから、競合他社との競争に負けないよう、高い入札を付けオークションに参加します。

ここで重要なのは、ユーザーがどんなページを回遊したのか、フィード上のどの商品に興味を示し、何を買ったのかという情報(正しいシグナル)をタグを通して媒体へ送ることです。

この時、フィードにある商品とタグから取得する情報が一致していないと正しいレコメンド×機械学習が不可能になります。例えば、Aさんがサイト内で商品①(商品ID:123456)を閲覧したとします。この情報はタグを通じて媒体へ送られるのですが、フィード内で商品①が(商品ID:456123)で登録されていた場合、媒体は同一商品と判断することができなくなり学習が進まなくなります。

ダイナミック広告のリターゲティング配信の仕組みは、「過去にユーザが閲覧した商品または興味関心のある商品を媒体システム側の機械学習により自動生成し表示する」ことです。

この機械学習はタグによるユーザー行動情報の蓄積がそのベースになっています。
フィードにある商品とタグの情報を一致させ、正しい情報を媒体に送り込むことでターゲティング精度が向上します。

ダイナミック広告のタグを正しく設置するための3つのポイント

全階層ページにタグが設置できているか

タグはページの階層によって浅い階層、深い階層と重みづけされ全て学習データとして蓄積されます
その為、階層の浅いTOP・一覧ページにもタグを設置することで、ユーザーの一連の行動を機械学習に活用することができます。(どのページをどのぐらいの時間閲覧したのか、アクションしたのか等)

また、階層の浅いページにもしっかり設置することでオーディエンスが広がり、リターゲティングできるユーザー数も増やすことができます。

階層ごとにユーザーのモチベーションも異なりますので、一連のアクションが完了するまでのリターゲティングユーザーの配信調整や、新規配信で流入数増加を目的とした配信などにも使用することが可能になります。

ページの種類に応じた適正なタグが設置されているか

媒体ごとに必須タグ、推奨タグがあり、種類が異なりますのでしっかり全ての情報が取得出来ているか確認していきましょう。

下記にCriteo及びFacebookのタグについて、それぞれ階層ごとの種類・取得できる内容をまとめました。

Criteoタグ:

タグの階層必須or任意タグのイベント取得できる内容(例)
TOPページ任意View Homeデバイス/メールアドレス
商品一覧ページ任意View List商品ID / デバイス / メールアドレス
商品詳細ページ必須View Item商品ID / デバイス / メールアドレス
カートページ任意View Basket商品ID / デバイス / メールアドレス / 単価 / 個数
CVページ必須View Transaction商品ID / デバイス / メールアドレス / 単価 / 個数 / 注文ID

Facebookピクセル:

タグの階層必須or任意タグのイベント取得できる内容(例)
全ページ必須Page View 
商品一覧ページ任意Search商品ID
商品詳細ページ必須View Content商品ID / 単価
カートページ必須Add To Cart商品ID / 単価 / 個数
購入開始ページ任意Initiate Checkout 
お気に入り追加アクションページ任意Add To Wishlist商品ID / 単価
会員登録完了ページ任意Complete Registration 
CVページ必須Purchase商品ID / 単価 / 個数

Facebookピクセルに関してはどこに何を埋めないといけないのか、厳密な指定はないため、自社のビジネスモデルやニーズに合わせて、それぞれのページにイベントを設置する事が重要です。

動的に取得するタグの動的変数値が問題なく取得出来ているか

ダイナミック広告のタグは通常の静止広告と違い、商品ID、価格、カテゴリーIDなど(*媒体によって異なる)、タグの中で動的に変動する値があります。

この動的な変数部分は購入までに至らなかったユーザーの閲覧記録や次回広告表示させる際のレコメンドとして用いられる学習指標となります。

この変数部分がフィードとタグの不一致により正しい値でない場合、Googleショッピング広告、Criteo、RTB Houseなどでは、そもそも配信ができなかったり、配信がストップしてしまう媒体もあります。
そのため、タグの中で動的に変動する値も含めて正しく設置できているか確認しましょう。

また、1点だけでなく複数商品をまとめて購入した場合、カートと購入完了ページにてしっかり全ての商品の合計価格がタグから取得出来ているか、購入した複数の商品IDが全て取得出来ているかの確認も必要になります。

まとめ

今回は初級編ということでダイナミック広告におけるタグの基礎をお伝えいたしました。

ダイナミック広告におけるタグのポイントは以下の3つです。

  • 全階層ページにタグが設置できているか
  • ページ種類に応じた適正なタグが設置されているか
  • 動的に取得する変数部分が問題なく取得出来ているか

以上の基本をしっかり押さえることで正しい学習が行われ、アプローチできるユーザーが増加し、効果の高いユーザーへダイナミック広告が配信ができるようになります。
是非全階層ページに正しいタグを設置し、各媒体の機械学習を最大限発揮しましょう!

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※本記事の初出は「Feedmatic Blog」です。
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