データフィード広告の運用を代理店に委託している場合、データフィードはどのように管理していますか?今後のマーケティング戦略やデータフィードの活用先が増えることを考えると、データフィード管理を全て広告代理店に任せることで、思わぬ不都合が発生することがあります。
本記事では、データフィード管理を広告主と代理店のどちらがするべきか、考え方や気を付けたいポイントを解説します。
理想は広告主が“オーナー権限”を持ち、“改善できる権限”を代理店に渡すこと
一言で「データフィード管理」といっても、そこには様々な業務が含まれます。データフィードはマスターデータを各広告媒体の仕様に沿って変換するのが基本ですが、その仕組みを 1 度作れば終わりではなく、日々のメンテナンス・改善が広告効果を上げるためには重要です。
マスターデータの商品情報に不備があればエラーとなり、広告が配信されなくなってしまいます。また、広告効果を高めるためにはタイトル調整など、データフィードの改善が欠かせません。では、どのような体制でデータフィードを管理するのが良いのでしょうか?
10 年以上データフィードを扱う弊社の考えでは、広告主がデータフィードを所有する“オーナー権限”を持ち、代理店にエラーの解消やタイトル調整などが行える“改善できる権限”を渡すのが理想だと考えます。
以下でその理由を詳しく解説します。
データフィード管理の“オーナー権限”は広告主が持った方がいい 2 つの理由
1.代理店のリプレイス・インハウスへの切り替え時に、データフィードの作り直しを防ぐ
広告代理店をリプレイスしたり、将来的にインハウス運用へ切り替える可能性は、どの広告主でもあると思います。この時、代理店がデータフィードのオーナー権限を持っていると、代理店のリプレイスやインハウスへの切り替え時に、データフィードを新しく作り直す必要があります。
データフィードの作り直しは時間がかかるほか、どのようなフィード改善をしていたかがわからなくなるなどのデメリットがあります。データフィードのオーナー権限を広告主が持っていれば、同じフィードを利用してリプレイスやインハウスへスムーズに移行することができます。
万が一、代理店がオーナー権限を持っており、データフィードの移管が必要な場合は、以下の記事を参考に事前準備をしておくとスムーズです。
2.広告運用が発生しない媒体でデータフィードを活用できる
データフィードには広告以外にも多くの活用方法があります。たとえば、Instagram や Pinterest のオーガニック投稿用に商品カタログを紐づけたり、サイトの回遊率や CVR を向上させる、シルバーエッグや awoo AI といったサービスを利用する場合です。
これらの媒体を活用したいときに、データフィードのオーナー権限を代理店が持っていると、広告運用が発生しない媒体でのデータフィード活用を断られる可能性があります。なぜなら、広告代理店とは「広告の出稿費用 × 〇〇%」の手数料を支払う契約になることが多く、広告代理店の業務外になるからです。
年々、データフィードを活用する媒体は増えています。広告運用が発生しない媒体の利用を見据えて、データフィードのオーナー権限は広告主が持っておくほうが良いでしょう。
広告主がオーナー権限を持ちつつ、代理店が自由にデータフィードを改善できる環境を用意
データフィードの改善は広告の効果を左右するほか、広告運用そのものにも直結します。入札調整をするための広告グループ(広告セット)の作成には、データフィードの項目を活用するからです。
そのため、データフィード管理のオーナー権限は広告主が持つべきですが、広告運用者である代理店がデータフィードを自由に改善できる環境を用意できるとよいでしょう。
場合によっては、マスターデータの改修が必要で広告主が動かなければならないこともあります。代理店に任せっきりにするのではなく、改善の意図などを広告主も理解しておくことで、広告効果をより高めることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?目先のデータフィード広告の成果を上げることに捉われると、長期的な目線での管理や役割分担については検討を忘れがちです。広告代理店と一緒に仕事を始めるタイミングで、データフィードのオーナー権限や改善の方針について、話しておけるとよいでしょう。
データフィードを広告主と代理店で共有しながら管理をするには、データフィード管理ツールが便利です。dfplus.io であれば、アクティビティログの機能で、誰がどのような操作をしたのか確認することも出来ます。3 週間の無料トライアルがあるので、ぜひ一度お試しください。