※2020年11月13日更新 Google ショッピング タブの無料リスティングのローンチに伴い追記
※2021年4月21日更新 Google Merchant Centerでの実績表示変更に関し加筆修正
※2022年9月14日更新 掲載先と表示のされ方のイメージを加筆修正
日本国内でGoogle ショッピング タブの無料リスティングがローンチされました。
これにより、これまで広告のみが掲載されていたGoogle 検索結果のショッピング タブにオンラインショップの商品を無料で掲載できるようになります。
これは、Googleが推進しているGoogleの画像検索、すべての検索結果等の商品表示欄に小売店舗の商品を掲載できるようになる「Google 掲載」(Surfaces across Google)の一環です。
新型コロナウイルスの拡大により、急激なEC化が進んだ現在、無料で自社商品を掲載できる場所が拡大するということで、ECを運営している事業者様にはより大きなチャンスが生まれるようになるでしょう。
Google ショッピング タブの無料リスティングとは?
今回発表されたGoogle ショッピング タブの無料リスティングは、既に米国では2020年4月末に公開されていたプログラムです。
このプログラムは、Googleへの無料商品掲載プログラムである「Google 掲載」の一環であり、まずは「ショッピング」タブが無料掲載可能になりますが、今後「画像」検索や「すべて」の検索結果など、様々な面に、無料での商品掲載が行えるようになると言われています。
(追記)現在、「画像」、「すべて」検索結果、Youtubeにも配信されることがあります。
参考:Google で無料リスティングが掲載される場所 – Google Merchant Center ヘルプ

「Google 掲載」は、Googleの新しい機能として数年以内に提供される、と言われていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大でECの利用が大きく普及する中、このタイミングで公開されたものと思われます。
Googleショッピング広告は、ユーザーの検索に連動し表示されることから、特に型番検索など、ニーズが顕在化したユーザーに対して広告訴求ができ、自社サイトへ誘導できる広告として魅力を持っていましたが、これまでは広告として有料で行うしかなく、ハードルが高い施策の一つでした。
今後それらの機能が無料でも使用できることになり、EC事業者にとっては大きなチャンスとなることでしょう。
- 無料リスティングがまもなく世界中で利用可能に – Google Merchant Center ヘルプ
- List your products on Google Shopping for free – The Keyword
この無料リスティングが既に公開されている米国では、クリック数、インプレッション数がともに大幅に増加するなどの効果をあげており、あらゆる規模の小売業者、特に中小事業者において、トラフィックが増加しているとのことです。
- List your products on Google Shopping for free – The Keyword
- Bringing free retail listings to Google Search
Googleショッピング広告との関係
Googleショッピング広告は、引き続き「すべて」のタブなど、検索結果上の主要なページの上部等に表示され、大きな影響力を持ち続けることが予想されます。
今後は、Google検索結果の無料枠と有料枠を必要に応じて使い分け、
- 無料枠には全ての商品を掲載するが、有料枠には主力商品のみを掲載する
- 繁忙期には広告配信を行うが、閑散期には無料掲載のみを使用する
等、ますます戦略的に活用していくことが重要になってくるでしょう。
Googleショッピング広告についておさらいしたい方は、下記の記事もご参考ください。
Google ショッピング タブの無料リスティングに商品を掲載するには?
Google ショッピング タブの無料リスティングに商品を掲載するには、Google Merchant Centerの開設や、適切な商品データの送信、審査通過などの対応が必要になります。また、一度掲載してしまえば終わりではなく、効果的な集客につなげるための定期的なメンテナンスも必要になります。
弊社が提供するEC Boosterでは、「Google 掲載」という、新しいGoogleの無料商品掲載機能の公開に対応し、「フリープラン」の提供を開始しました。
EC Boosterの「フリープラン」では、最短5分の簡単な初期設定を行うだけで、面倒なGoogle Merchant Centerの設定や、広告用のデータフィード作成を自動で行うことができます。また、商品掲載の不承認を減らし、Google商品掲載における機会損失を最小化する機能や、商品データ改善をアドバイスする機能も無料でご利用いただけます。
また、データフィードマネジメントツール「dfplus.io 」では、ショッピング タブに商品を掲載するために必要な商品フィードの作成や、より効果的な掲載に向けて商品フィードを改善することが可能です。既にdfplus.io を利用中のユーザーは、「Google 掲載」に登録するだけで無料リスティングへの商品掲載が可能です。
Googleショッピングタブに無料商品掲載をする際に注意が必要なこと
このプログラムを使用する上で、注意が必要なことが2点あります。
Googleが勝手に商品を掲載することはないため、Google Merchant Centerを使用することは必須であること
Google検索結果上にサイトを掲載する際には、Google Search Consoleを使用しなくてもGoogleがクロールをしてくれれば、勝手に検索結果に表示されるようになる、ということがありますが、「Google 掲載」で掲載を希望する場合にはGoogle Merchant Centerの使用が必須になります。
ショッピングタブを含む「Google 掲載」は全て無料のプログラムで、「やらない理由はない」施策です。つまりGoogle Merchant Centerも、すべての事業者が必須で管理するべき場所、ということになってきます。
日々Google Search ConsoleやGoogle Analyticsを確認することと同様、Google Merchant Centerの管理も習慣化できるようにしたほうが良いでしょう。
「Google 掲載」に合わせた商品フィードを管理し、Googleへ自動連携する仕組みを構築すること
Googleへの商品掲載では、商品の名前や価格といった情報が掲載されます。
日々発生する在庫切れや新商品の追加、価格の変更を適切にGoogle Merchant Centerに連携できるよう、自動的に商品データをアップロードする仕組みを構築したほうが良いでしょう。
また、「Google 掲載」経由でのトラフィックは、Google Analytics上では google/organic として計測され、通常のオーガニック検索と同一の流入元として計測されるようになります。
それを回避するためには、「Google 掲載」を利用するための商品フィードに、パラメータを付与するなどの対策が必要となってきます。
既にGoogleショッピング広告を行っている事業者様でも、「Google 掲載」とGoogleショッピング広告で流入計測を明確に区分したい場合、「Google 掲載」では別のフィードを管理することも検討しましょう。
「Google 掲載」のプログラムがどのように提供されるかを鑑みつつ、必要な対応を進めていきましょう。
google / organic になるっぽいので、link属性にutmパラメータを付けて登録するのがオヌヌメです。
How to Track Surfaces Across Google (Free Shopping Ads) Revenue in Google Analytics – ZATO Marketinghttps://t.co/XqF4vCo2zi
— Hiroki TANAKA | ANAGRAMS,Inc (@hyroki1980) October 1, 2020
当初注意が必要だった効果測定は、Google Merchant Center上で できるようになりました
当初、Google Merchant Centerでは、「Google 掲載」のクリック数以外の指標(表示回数や購入数)を確認することはできず、計測についてはGoogle Analytics上で計測することが必要でした。しかし、現在はいずれも Google Merchant Center上で確認できます。
加速するGoogleのEコマース支援
今回リリースされたものは、Google 検索結果のショッピング タブにオンラインショップの商品を無料で掲載できるというものですが、今後は「Googleに掲載(Surfaces across Google)」を通じて、様々な掲載面への商品掲載が進んでいくものかと思われます。
また、Google検索結果上で商品購入まで完了するBuy on GoogleもUSでは公開されており、Googleが小売領域のプロダクト拡充を進めていることが分かります。
広告でも、スマートショッピングキャンペーンやファインドキャンペーンなど、小売事業者にとって魅力的なプロダクト追加を進めるGoogleに今後も注目です。
こちらの資料も併せてご参照下さい。
