CriteoやGoogle、Indeedにデータフィードを活用して広告を出してみたい!となった時、まず必要になるのが、広告配信で使用するためのEC・求人・不動産サイトなどの商品データ=「マスタデータ」です。
商品データを各広告媒体の形式に合わせて加工・変換して送信する仕組みとなっているデータフィード広告にはマスタデータの準備が不可欠です。でも、いざマスタデータを用意しようと思ってはみたもののどんな項目が必要なのか?今あるデータの項目構成で問題なくデータフィード広告を出せるのか?という疑問もあるかと思います。
そこで、本記事では「こんなマスタデータで大丈夫だろうか?」と疑問をお持ちの方に向けてデータフィード広告を出すために必要な最低限の項目についてEC/人材/不動産の各業界別にご紹介していきます。
まずは業界問わず、絶対に必要な項目をご紹介します。
ID
商品、案件ごとに固有の値(SKU)をご用意ください。
また、ファッションアイテムなどで、色やサイズのバリエーションはあるが色ごと・サイズごとの画像のご用意がない場合は、SKUをIDとしてフィードに設定すると、配信先のフォーマットによっては、同一画像の広告がずらりと並んでしまう…といったことも起こり得ます。
そのため、色やサイズといった、バリエーションが異なる同一アイテムが存在する場合は同一アイテムのグループIDもご用意いただき、グループIDをIDとしてフィードに設定するとよいでしょう。
<例:SKUとアイテムグループIDをマスタデータに含む場合>
色ごと・サイズごとの画像の用意がないのに、
SKUをIDに設定してしまうと・・・
同一画像の広告が並んでしまい、見栄えが悪い!!!
タイトル
商品名や案件名、物件名をご用意ください。
原則、記号などは含めず出来るだけシンプルに、端的な内容の方が特に複数媒体に出稿される場合は、汎用性が高くなります。
EC系の場合「送料無料」「表示価格より●%OFF」「セール」等の文言は、媒体側の仕様で禁止されているケースが多いため購買喚起をさせるような文言は出来る限り含まないようにしましょう。
人材系の場合、Indeedはタイトルに職種名以外の情報や記号、絵文字などが含まれていると掲載できません。そのため、端的に職種名のみご用意いただくことをおすすめします。
不動産系の場合、物件名、物件種別、間取り、価格、最寄駅情報等を組み合わせてタイトルを生成することが多いため、これらの情報をそれぞれ、項目としてご用意いただくとよいかと思います。
URL
アイテムや案件、物件詳細ページのURLもご用意ください。
但し「IDの文頭に https://www.feedforce.jp/
を一律付与する」などURLの生成ルールに一定の法則がある場合や、URLの生成に必要な情報が他の項目に存在する場合は、なくても問題ありません。
説明文
商品や案件、物件に関する詳細情報も必要です。
HTML(<img>
<table>
など)や制御文字(バックスペース、垂直タブ、シフトアウトなど)がフィードに含まれる場合、媒体によってはフィードの取込ができないケースもあります。
そのため、HTMLや制御文字は出来る限り含まない形でご用意いただいた方が安全です。
CriteoやFacebookなどは、クリエイティブバナーへ説明文を表示させたい場合は20文字程度しか掲載されないため、シンプルに情報をまとめていただくとよいでしょう。
人材系の場合、詳細ページに記載されている案件の情報を全て「説明文」としてまとめるのではなく、「仕事詳細」「応募資格」「こだわり条件」といった形で、項目ごとにご用意ください。
続いて、業界ごとに必要な項目をご紹介します。
EC系は在庫状況の正確な反映と属性情報を充実させます
価格
アイテムの詳細ページに記載されている価格と同様の情報をご用意ください。
セール開催時に価格が変更になる場合はセール期間中はセール価格を連携いただくか、定価とセール価格それぞれの項目をご用意ください。
在庫情報
在庫数もしくは在庫の有無が判断できるフラグ(在庫有は”1″、無は”0″等)を反映させた項目をご用意ください。
たとえば、CriteoやFacebookなどでは、在庫がないアイテムであってもフィードからは除外せず、広告へ掲載させたくない際には掲載を制御できる項目を使用して非掲載にすることを推奨しています。
そのような設定の際に、マスターデータの在庫有無情報が活用されます。
商品状態
新品以外に、中古品のアイテムが存在する場合
新品か中古品かを判別できる項目をご用意ください。
画像
各媒体の仕様に準拠した画像情報を項目に連携させます。
画像URLの形式でご用意いただくのが望ましいですが「文頭に https://www.feedforce.jp/
を一律付与する」等URLの生成ルールに一定の法則がある場合は、●●●.jpg
といったように画像ファイル名や画像パス情報の一部の連携のみでも可能です。
画像情報を複数ご用意できる場合は画像ごとに項目をご用意いただくか、1つの項目内にカンマなどの区切り文字で画像情報を連携してください。
また、画像内に文字情報が含まれていると媒体によっては掲載できない場合があるため、出来る限り含めずにご用意ください。
カテゴリ
「トップス > Tシャツ」等の、自社で保有するカテゴリ情報があると広告の入札調整に使用できるほか、配信の最適化を促進することも多いため、ご用意いただくことをおすすめします。
ブランド名
複数のアパレルブランドのアイテムを取り扱っている場合などは各アイテムのブランド名を項目としてご用意ください。
一律、同一のブランド名で問題ない場合は必要ございません。
色、サイズ、性別、年齢層、素材 等の属性情報
「色」「サイズ」「性別」「年齢層」といったバリエーションがあるアイテムはアイテムごとに各属性情報について項目をご用意いただくことをおすすめします。
Googleショッピング広告に掲載したい場合、「色」「サイズ」「性別」「年齢層」は必須の項目となります。
また、マスターデータの「タイトル」に色やサイズ情報が含まれているケースをよく見かけますが、クリエイティブへ表示される文字数が少ないCriteoやFacebookダイナミック広告などは、本当に伝えたい情報が表示できなくなってしまうことがあります。可能な限り属性情報ごとに項目を分けてご用意ください。
JANコード(GTIN)、MPN(商品の製造番号)
メーカーによって商品の国際取引商品番号が割り当てられているアイテムの場合JANコード情報の項目を必ずご用意ください。
JANコードは、日本で発売されるアイテムの場合、49から始まる8桁もしくは13桁の番号となります。また、メーカー側で割り当てられた商品の製造番号(MPN)がある場合も同様に、項目を用意されることをおすすめします。
人材系は案件情報を項目ごとに全て用意します
掲載開始日
案件の掲載開始日を反映させた項目をご用意ください。
例:「2022/03/17」「2022-03-17 09:00:00」
会社情報
バイト先、派遣先、紹介先会社名の開示ができる場合は具体的な会社名を反映させた項目をご用意ください。
開示が難しい場合は項目内に「社名非公開」「非公開」などの値を入れてください。
雇用形態
「派遣」「紹介予定派遣」「正社員」「契約社員」等の情報を項目に連携します。
給与
詳細ページに記載の給与情報を連携した項目をご用意ください。
「月給30万円以上 ※応相談」といった給与情報以外の文言が含まれる場合、媒体側で正しい給与情報を取得することができず、正確な給与情報が広告に掲載されないことがございます。そのため、「月給30万円」「年俸600万円~900万円」のように、可能な限り給与情報のみを連携するようにしてください。
勤務先の都道府県、市区町村
勤務先の都道府県、市区町村情報の項目をそれぞれご用意ください。
勤務地が複数存在する場合は、カンマ等の区切り文字で1項目内に都道府県(市区町村)コードや都道府県(市区町村)情報を連携させるか、「都道府県1」「都道府県2」のように、勤務先都道府県(市区町村)の数だけ項目を用意することをおすすめします。
<勤務地が複数存在する場合>
例1:1項目内に複数分の勤務地コードを連携
例2:勤務地コードの数だけ項目を用意して連携
尚、Indeedの場合、遷移先のサイトの詳細ページに記載されている案件情報は原則全てフィードに反映させる必要があるため、案件情報を項目ごとに準備いただく必要があります。
例:案件詳細ページ内に「職種名」「キャッチコピー」「仕事内容」「勤務時間」「応募資格」「休日・休暇」「福利厚生」等の記載がある場合
※案件詳細ページに存在する情報を、項目ごとに全て反映する。
以下は、必須ではないがあると望ましい情報です。
勤務先の最寄駅
勤務先の最寄駅名の項目をご用意ください。
最寄駅情報が複数存在する場合は、カンマ等の区切り文字で1項目内に駅コードや駅情報を連携させるか、「駅1」「駅2」のように、最寄駅の数だけ項目を用意することをおすすめします。
応募資格、実務経験
「広告業界での法人営業経験3年以上」「正看護師資格必須」といった応募に必要な資格情報や、必須もしくはあると望ましい実務経験情報を連携した項目のご用意もおすすめです。
勤務時間
「9:30~18:00」「9:00~17:00 13:00~21:30 シフト制」といった勤務時間情報を項目に連携します。
画像
Indeedや求人ボックス、スタンバイでも画像の掲載が可能になったため画像情報がある場合は画像URLの項目を用意することもおすすめです。
「文頭に https://www.feedforce.jp/
を一律付与する」等URLの生成ルールに一定の法則がある場合は、 ●●●.jpg
といったように画像ファイル名や画像パス情報の一部の連携のみでも可能です。
不動産系は物件情報の充実が鍵です
画像
各媒体の仕様に準拠した画像情報を項目に連携させます。
メインで使用する画像は「外観」や「間取り詳細」がおすすめです。
画像URLの形式でご用意いただくのが望ましいですが「文頭に https://www.feedforce.jp/
を一律付与する」等URLの生成ルールに一定の法則がある場合は、 ●●●.jpg
といったように画像ファイル名や画像パス情報の一部の連携のみでも可能です。
また、複数画像の連携が可能な媒体もあるため、「内観」や「周辺環境」の画像も充実させた方が良いでしょう。画像情報は、画像ごとに項目をご用意いただくか、1つの項目内にカンマなどの区切り文字で連携してください。
不動産系は、物件情報に関する詳細を項目ごとに用意し、その項目情報を組み合わせて、タイトルや詳細文に掲載します。以下に、タイトルや詳細文によく連携される項目をご紹介します。
物件名
賃貸、分譲マンション共に、物件名の公開が可能な場合は物件名称を項目に連携します。
物件種別
「マンション」「アパート」等の建物の形態や構造情報を項目に連携します。
間取りや広さ
「1K」「36.29m2」などの間取りや専有面積情報を項目に連携します。
価格
戸建や分譲マンションの価格、また賃貸物件の賃料や管理費・共益費、敷金や礼金といった初期費用を項目に連携します。販売価格や賃料と、初期費用の項目は分けた方が良いでしょう。
最寄駅、駅徒歩情報
最寄駅や「駅から●分」といった情報も、あればそれぞれ項目としてご用意ください。
住所、都道府県、市区町村
物件所在地、都道府県、市区町村情報をそれぞれ項目としてご用意ください。
築年数、立地の向き、階数 など
「築10年」「南(向き)」「7階/10階建」といった項目もそれぞれご用意ください。
3.さいごに
データフィード広告は、各媒体の仕様も頻繁に更新されることが多くどんなデータを用意しておけば良いのか迷われることも多いかと思います。今回は、最低限用意すべき必要な項目と、業界ごとに必要な項目や推奨項目について、紹介いたしました。
今回ご紹介させていただきました例はあくまで概要となっております。
もし「データフィード広告を実施してみたいが、自社のデータで問題なく掲載できるか不安…」等のお悩みがあれば、以下のフォームよりお問い合わせください。