データフィードの管理方法、どれを選ぶのがベスト?|「ツール」「アウトソース」「システム開発」について解説

コラム
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データフィードとは、企業の保有する商品データ(求人データ、物件データ)を広告媒体に送信し、活用する仕組みのことを指します。データフィードを使用する広告媒体は、Googleショッピング広告、Criteo、Indeedなどがあり、EC、人材、不動産、旅行など、様々な業界で利用されています。これらの媒体に配信し、きちんと成果を上げていくためには、データフィードの管理が重要です。

データフィードを管理する方法は主に「ツール」「アウトソース」「システム開発」の3つがあります。弊社もツール型の「dfplus.io」、アウトソース型の「DF PLUS」を提供しています。

お客様とお話する中で、「ツールとアウトソースとシステム開発、どれを選ぶべきなのか」「自分たちにマッチしているのはどれなのか」という質問をいただくことがあります。

本記事では、データフィード管理の全体像をお伝えした上で、「ツール」「アウトソース」「システム開発」それぞれの概要と特徴、どんな方におすすめなのか、を解説し、モデルケースをご紹介します。

データフィード管理の全体像

それぞれの管理方法の解説に入る前に、「データフィード管理とは、具体的には何を行うものなのか」ということについておさらいしておきましょう。

データフィード管理で必要な作業は以下の通りです。

  • 商品データ(求人データ・物件データ)の用意
  • データフィードの作成
  • データフィードの定期更新
  • 広告効果最適化に向けたデータフィード改善
  • 連携エラーが起きた際の対応
  • 媒体の仕様アップデートへの対応

注目しておきたいのは、「データフィードの作成」の後にも必要な作業が複数ある、ということです。「Criteo等の媒体に配信するにはデータフィードが必要」と言われると、つい「データフィードをどうやって作成するか」という点に目が行きがちですが、「作成した後、どうやって運用・管理していくか」も重要なポイントになってきます。

たとえば、「広告効果最適化に向けたデータフィード改善」は、広告できちんと成果を挙げていく上で非常に重要です。Criteo、Googleショッピング、Indeed等のデータフィード広告では、データフィードの品質が、成果を大きく左右することが分かっています。

「ツール」「アウトソース」「システム開発」等のデータフィード管理方法を検討する際は、「運用・管理しやすいのはどれか」ということも念頭に置いた上で検討を進めることをおすすめします。

データフィード管理の方法1.ツール

データフィード管理ツールとは

マーケティング・広告運用担当者が自身の手でデータフィードの作成から運用・管理までを行うためのサービスです。データフィード管理業務を外部委託するアウトソースとは対照的といえます

データフィード管理ツールの特徴

一般的に、アウトソースと比べて、ツールの方が利用費用は安めです。弊社が提供しているアウトソース型サービス「DF PLUS」とツール型サービス「dfplus.io」の最安価プラン* を比較すると、DF PLUSでは 初期費用100,000円+月額費用50,000円 かかるのに対し、dfplus.ioは初期費用はかからず、月額費用30,000円です。

* dfplus.ioではShopifyストア限定で月額10,000円のプランを提供しています。金額としてはこちらが最安価ですが、利用対象者が限られるため比較には含めていません。

作業が担当者の手元で完結するので、スピード感のある運用が可能になります。例えば、広告代理店のFringe 81様では、ツールを導入したことにより、「データフィード改善を毎日行う」といった運用が可能になっています。

dfplus.io 導入事例 - Fringe81様 |データフィード管理ツール
脱Excel!「レコメンド広告運用のプロ」になる。dfplus.io でデータフィードを掌握し、改善施策の実行回数は5倍以上。攻めの広告運用体制を確立した株式会社Fringe81の事例をご紹介

また、広告成果向上のためのデータフィード改善のPDCAを回していくことができるため、ノウハウが自社の中で蓄積されやすい、といったメリットもあります。

一方で、マスターデータの構成が複雑なケースや、管理するデータフィードの数が膨大なケースなどでは、ツールでの管理が難しい場合もあります。

ちなみに、弊社が2021年に行った調査によると、企業がデータフィードを管理する方法として「ツール」を選んだ割合は90.0%でした。* かつて主流だったアウトソースからツールへトレンドが移り変わっていることがうかがえます。

*「データフィード利用状況調査2021年上期」より

データフィード管理ツールはこんな方におすすめ

以上の特徴から、以下に当てはまる方は、ツールの利用がおすすめです。

  • データフィード管理にかかる費用を抑えたい
  • スピード感のある運用を行っていきたい
  • データフィードの運用ノウハウを自社で蓄積していきたい

ツールが採用されたモデルケース

ケース① 広告代理店A社

広告代理事業を行うA社は、アウトソースを利用してデータフィードの管理を行っていましたが、「データフィード改善をするたびに改修費用が発生するため、細かい調整がしにくい」といった課題がありました。またクライアントに対してデータフィード広告の新規提案を積極的に行っていきたいと思いつつも、データフィードを新規作成する際の費用がボトルネックになっていました。

「自分たちの手でデータフィードの改善アイデアを手軽に試したい」「ツールの方がコストを安く抑えられる」「データフィードを一括管理できる体制を整えておきたい」といった理由から、ツールが採用されました。

ケース② ECサイト運営企業B社

ECサイトを運営するB社は、外部のシステム会社に依頼して、データフィードを管理していました。しかし、「新しいフィードを作成するのに最低でも半年程度かかる」「既存フィードの改修にも時間がかかる」など、スピードに課題がありました。

課題を解決するために「ツール」と「アウトソース」どちらを利用するかの検討が行われました。ツールを使ったスピード感のある運用が理想でしたが、自社でデータフィード管理を行った経験がなく、きちんと運用していけるのかが懸念事項でした。アウトソースを利用すれば、上記の懸念は解消されますが、スピード感とトレードオフになってしまう点が悩みどころでした。

最終的に、ツールが採用されました。決め手としては、アウトソースと比べたときのコストの安さに加え、正式採用前にツールを実際に試してみて、「自社でも管理できそう」と実感できたことと、設定サポートが充実しており、安心感があったことが挙げられています。

データフィード管理の方法2.アウトソース

アウトソース(データフィード運用代行サービス)とは

データフィードに関する専門性の高いノウハウを持った会社へ、データフィードの管理を委託できるサービスです。マスターデータの用意さえ行えば、後の業務をサービス提供会社に任せることができます。

アウトソースの特徴

データフィード管理に関する多くの業務を委託することが出来るため、社内リソースを抑えながらデータフィードを運用することが可能です。

マスターデータの構成が複雑な場合や、管理するデータフィードの数が膨大な場合など、ツールでは管理が難しいケースも、アウトソースであれば対応可能なことがあります。

一方で、一般的に、ツールと比べて利用費用は高めです。また、データフィードの設定を変更する際に、改修費用が発生することがあります。

アウトソースはこんな方におすすめ

以上の特徴から、以下に当てはまる方は、アウトソースの利用がおすすめです。

  • データフィードの管理業務に割けるリソースがない
  • マスターデータが複雑、データフィードの数が膨大など、ツールでの管理が難しい事情がある

アウトソースが採用されたモデルケース

ケース③ 求人メディア運営企業C社

複数の求人メディアを運営するC社は、Indeedをはじめとした求人検索サイトや、Criteoをはじめとしたリターゲティング広告など、複数の媒体にデータフィードを配信しようと考えていました。

C社では「取り扱う求人件数が膨大」「複数のマスターデータが存在する」「管理するデータフィードの数が多い」などの事情があり、データフィードの管理を行う上で、高度な設定・運用が必要でした。自社でシステム開発を行うことも検討されましたが、難易度が高く、かつ管理コストが膨らむことが予想されたため、すぐには実行できない状態でした。

システム開発以外の方法として、「ツール」と「アウトソース」が選択肢に挙がりました。検討する上で重要なポイントは、「管理コストを抑えられること」「エラーや改修が発生した際も問題なく対応できること」の2つでした。

検討の結果、

  • アウトソースであれば、複数マスターデータを用いたデータフィードが作成できる
  • データフィードを運用する上での設定や、エラーや改修の際の対応を、専門的なスキルを持つ会社に任せられる
  • C社固有の事情・条件をふまえて見積もった結果、ツールのコストメリットがあまり無かった

といった理由から、総合的に見て、アウトソースを利用することで、管理コストを抑えつつ、かつ安定した運用ができる、と判断され、採用が決まりました。

データフィード管理の方法3. システム開発

システム開発とは

ここで言うシステム開発とは、自社で保有している商品データを、配信先の仕様に沿ったデータに変換して出力するシステムを開発する方法を指します。

システム開発の特徴

システム開発の特徴として挙げられるのは、多くの工程と時間が必要になることです。

まず、データフィードを作成するときには、媒体の仕様確認、要件定義、開発、テストなどの開発工程に沿って進めていきます。また、媒体仕様の変更があった際や、データフィード改善を行う際にも、その都度、システム開発部門(または外部の開発会社)と要件定義から始めます。いずれも、ツールやアウトソースと比べて、通常は数週間以上、ときには数ヶ月以上余計に時間がかかります。

また、データフィードを管理する上で、マーケティング部門とシステム開発部門(または外部の開発会社)の連携が不可欠になるので、両者の間で円滑にコミュニケーションができる体制も求められます。

システム開発はこんな方におすすめ

以上の特徴から、以下に当てはまる方は、アウトソースの利用がおすすめです。

  • システム開発に十分なリソースをかけられる
  • スピード感を持った開発が可能な開発チームがある
  • マーケティング部門とシステム開発部門の間で円滑にコミュニケーション・連携ができる

おわりに

「アウトソース」「ツール」「システム開発」のそれぞれ特徴と、「こんな方におすすめ」、モデルケースを紹介しました。参考になれば幸いです。

本記事をお読みいただいた上で、「どの方法を採用したらいいのかわからない」「この方法が合っていそうだけど、判断に迷う部分もある」という方は、以下のフォームからお気軽にお問い合わせください。

ご状況をヒアリングさせていただいた上で、最適な方法をご一緒に検討できればと思います。

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