ついに日本でも広告が利用可能になったPinterest:マーケティングに活用する上での魅力は?

コラム
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2022年6月、「ADVERTISING WEEK ASIA 2022」にて、Pinterestアドの一般ローンチが発表されました。

本記事では、Pinterestの機能や特徴、相性のよい業界/商材、成功事例など、Pinterestのマーケティング活用についてご紹介したいと思います。

Pinterestとは?

Pinterestは、オンライン上のお気に入りの画像や動画を「ピン」として、自分の「ボード」に収集・保存することができるWebサービスです。

Pinterest公式では以下のように表現されています。

「Pinterest のアプリを開くと、たくさんの画像が出てきますね。こうした画像・動画などのアイデア一つ一つのことを「ピン」と言います。

Pinterest 上には、世界中のユーザーが保存した素敵なピンが 3,000 億件以上あります。自分の興味 (Interest) のあるアイデアを見つけ、「好き❤️」と思ったものをピン (Pin) でボードに保存 (=Pinterest) していきましょう」

https://pinterestjapanblog.com/pinterest-beginners-guide-2020/

グローバルでの月間アクティブユーザー数は4億人以上。日本での月間アクティブユーザー数は870万人(ニールセン調査)。そのうち57%が女性、23%がZ世代、30%がミレニアル世代と言われています。*1

また、日本での直近2年間のピンの保存数は 1.6 倍に向上しており、国内ユーザーの利用が活発になってきていることが伺えます。*2

Pinterestの特徴をおさらい

Pinterestの特徴は、ユーザーが「アイデアを見つける」→「アイデアを行動に移す」という流れがサービス内でシームレスにできるよう設計されていることです。

例として、「部屋に間接照明を導入したい」と思っているユーザーが、Pinterestでどんな体験をするのか考えてみましょう。

アイデアを見つける:検索

まずはじめに、ユーザーは「間接照明 インテリア」「間接照明 オシャレ」などのキーワードで検索を行うことが考えられます。すると、検索結果には、キーワードに関連するピンが表示されます。

「間接照明 インテリア」の検索結果

アイデアを見つける:関連ピン

ピンをクリックすると、下部に「関連ピン」として、類似するコンテンツが表示されます。関連ピンからまたその関連ピンへ巡っていくことも可能です。

関連ピン

アイデアを見つける:ホームフィード

検索を一区切りし、「ホームフィード」に戻ると、「間接照明」に関連するピンが表示されています。これは、検索キーワードやピンの閲覧履歴をもとに、Pinterestがユーザーが興味を持つであろうコンテンツをレコメンドしたためです。

ホームフィード

アイデアを見つける:ボード

ここまで見てきたピンの中で、気に入ったものがあればピンをボードに保存することができます。例えばこのユーザーの場合、「間接照明」といったボードを作り、参考になりそうなピンを集めていくことが考えられます。

ボード

検索や「似ているピン」、「ホーム」でのレコメンドなどを通して、ユーザーは「間接照明」に関する多くのアイデアを見つけていくことができます。

アイデアを行動に移す

また、アイデアを見つけるだけでなく、行動に移すための設計もしっかりとされています。

ピンには、画像だけでなく、掲載元のリンクも保存されています。

そのため、ユーザーは、「ピンから掲載元のECサイトに遷移し、商品を購入する」といった行動が取りやすいと言えます。

こういった特徴から、Pinterestは、「ユーザーに豊富なアイデアを提供し、行動を促すことの出来るサービス」と言うことが出来るでしょう。

Pinterestマーケティングの新手法:Pinterest アド

これまで、日本ではPinterest アドを利用することができませんでした。そのため、企業がPinterestでマーケティングを行う手法としては、ピンを投稿し、そこからの流入を狙う方法が主流でした。

ですが、2022年6月、「ADVERTISING WEEK ASIA 2022」にて、Pinterest アドの一般ローンチが発表されました。これにより、国内の企業もPinterest アドを使ったマーケティングが利用可能になりました。

広告フォーマットとして以下が挙げられています。*3

  • スタンダードピン
  • スタンダード動画
  • ワイド動画
  • カルーセル
  • コレクション
  • ショッピングアドソリューション

また、性別、年齢、エリア、興味関心を基にしたターゲティングや、自動入札の仕組みも用意されているようです。*2

ECサイトの商品を一括掲載!「カタログ」

また、広告メニューのローンチに伴い公開された機能として「カタログ」があります。カタログとは、ECサイトが保有する商品フィードを「ピン」としてPinterestに一括掲載できる機能です。

フィード連携により取り込んだピンは「プロダクトピン」となり、「価格」「在庫状況」「商品の詳細」などがECサイトの情報に連動して表示されます。また、ピンに設置されたリンクは商品購入ページに遷移するようになっています。

Pinterest アドには、ショッピングに関する広告メニューが複数用意されています。*4

  • ショッピングアド
    • プロダクトピンを検索結果やホームに広告として配信できるメニュー
  • コレクションアド
    • メインの商品とそれに関連する複数の商品をグループ化し、検索結果やホームフィードに広告として配信できるメニュー
  • ダイナミックリターゲティングアド
    • ECサイトに訪れたことがあるユーザーに対して、関連する商品の広告を配信できるメニュー

また、広告メニューの利用有無に関わらずプロダクトピンの機能は利用でき、ECサイトへの流入増に効果が期待されます。

Pinterestをマーケティングに活用する上での魅力

Pinterestで広告を配信したり、コンテンツを投稿したりしてマーケティングを行う上で、魅力となるポイントは以下だと考えられます。

①広告/企業の投稿がユーザーに歓迎される

ユーザーはPinterestを「アイデア探しの場」として利用しているため、広告や企業の投稿は「アイデアのひとつ」として受け入れられやすい傾向にあります。*2

②購買意向を持ったユーザーが多い

日本の Pinterest ユーザーの 83% は「買い物をすること自体が好き」と回答しており、また、5 人に 2 人がなにかを購入する際に Pinterest でアイデアを探していると回答しています。*5

③早期に潜在顧客にアプローチできる

Pinterestでは、イベントの2~3ヶ月前頃から検索量が増え始め、1~2ヶ月前頃から検索量がピークになる、というデータがあります。*2

たとえば、「クリスマス」の場合、10月頃から検索が増え始め、11月から12月にかけて検索量がピークになります。

ここから、「Pinterestユーザーはいちはやくイベント等の計画を立て始めている」といった傾向が見て取れます。よって、Pinterestをマーケティングに活用することで、早期に潜在顧客にアプローチすることが可能、というわけです。

Pinterestマーケティングはどんな業界/商材と相性が良い?成功事例は?

日本でも広告が利用可能になり、多くの魅力を備えているPinterestですが、どんな業界や商材と相性が良いのでしょうか。

そもそも、投稿や広告からサイトへの流入を獲得するためには、数多く表示されるコンテンツの中でクリックを勝ち取る必要があります。クリックを勝ち取るには、ビジュアル(画像・動画)の訴求力の強さが重要です。

そのため、ビジュアルによる訴求がしやすい「EC」や「旅行」といった業界との相性は良いと考えられます。

また、Pinterestでよく検索されているコンテンツとして、

  • ファッション
  • フード/ドリンク
  • インテリア(家具)
  • エレクトロニクス(家電)
  • 旅行
  • ビューティー(美容)
  • アート、DIY

といったカテゴリが挙げられています。*2

また、Pinterestアド の成功事例として挙げられている企業も、アパレル、食品、家電、美容といったケースが多く、ECとの相性の良さがうかがえます。

  • 事例:MVMT(時計・アクセサリー)
  • アドフォーマット:ショッピング広告とコンバージョンキャンペーンの組み合わせ
  • 成果:顧客獲得単価が、社内での他のベンチマークと比べて 1/4 に

また、MVMTのPinterestアカウントを見てみると、モデルを起用した時計の着用イメージ画像を数多く投稿しているのがわかります。ビジュアルによってブランドの世界観を伝え、ユーザーにアイデアを提供する、というPinterestのコンセプトと親和性の高いマーケティングを展開していることが伺えます。

MVMTのPinterestアカウント

  • 事例:Scotch & Soda(アパレル)
  • アドフォーマット:ショッピングアド
  • 成果:過去のキャンペーンと比べ、7倍のROAS、800万人のユニークユーザーにリーチ

また、Scotch & SodaのPinterestアカウントを見てみると、複数の画像/動画をまとめたピンを多く投稿しており、ブランドの世界観をリッチに伝えるマーケティングを行っていることが伺えます。

Scotch & SodaのPinterestアカウント

さいごに

ここまで、日本でも広告が利用可能になったPinterestについて解説してきました。今後、広告を利用する企業が増えるにつれて、注目度がさらに高まっていくことが予想されます。

dfplus.ioブログでもPinterestに関する最新情報を今後も更新予定ですので、ぜひチェックしてみてください。

また、弊社が提供するデータフィード管理ツール「dfplus.io」はPinterestに対応しています。Pinterestを活用したマーケティングにお持ちの方は、ぜひ以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォーム|dfplus.io データフィード統合管理プラットフォーム
セルフサーブ型のデータフィード統合管理プラットフォーム「dfplus.io」のお問合せフォームです。サービスについてのご質問、ご相談がございましたら、お気軽にお問合せください。




*1 出典:https://business.pinterest.com/ja/blog/pinterest-ads-launch-in-japan
*2 Pinterest 媒体資料「Pinterest Ads」(2022.3)より
*3 出典:https://business.pinterest.com/ja/advertise/
*4 出典:https://business.pinterest.com/ja/shopping/
*5 出典:https://business.pinterest.com/ja/blog/pinterest-ads-launch-in-japan

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